心臓がないと判明してから、どうやって「骨で着飾って」にもっていくのか目が離せませんでした。終盤の「チョイ役に過ぎない」にハッとさせられました。「肋骨に髪を巻く」は整体師に主軸を置いて物語をすすめます。その整体師が、心臓のない女性と出会って……というストーリーです。たしかに彼女のほうがドラマ(背景や設定)が濃いですが、だからといって整体師さんは脇役ではないと思いますよ。だって彼女の探しものを見つけたのです。彼女の目的と整体師の行動から考えて、主人公は「支援者」という役回りで共演したと思うのです。
お題小説なんですが、そのお題の使い方と、そっから派生する舞台設定が面白いなと思いました。独特のほんのり百合。やさしいカーブってのがフワフワとつかみどころのない志垣さんの、わたしへのお礼や好意感じますね。志垣さんのストーリーをあれこれ想像したくなる。
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