命とは何か。生きるとは何か。

「4429F」という薬によって超能力を手にした者たちが戦い、最後は主人公である友美が自ら死を選ぶことで物語は幕を閉じた。
 それから15年後。
 彼女の死によって、全てが終わったはずだったのに……。
 今作の主人公、菊池のもとへ届く不可解な殺人事件のニュース。怪しい研究を行っている医師。そして復活する超能力。
 SF小説の第一人者(だって40年前からこの小説を書いていらっしゃるんですから!)である夏川俊さんによる「命とは何か。生きるとは何か」を考えさせられる、本格サイエンス・フィクション・ミステリー小説。ぜひ前作「4429F」と合わせてお読みください。
 本格と書きましたが、決して難しい言葉ばかりを使っているわけではなく、読みやすく、そして頭の中にとても情景が浮かびやすいように書かれていらっしゃいます。