音楽をやっている人なら、そういう音階である事は分かりますよね。 その音階は半音階が多く入って、物悲しい何か懐かしいメロディーになります。このお話のBGMにピッタリです。 愛の形にも音階同様、色々な形があります。恋人同士の愛、家族愛。どんな演奏でも奏でられない、何だか切なくなるお話でした。 ブルーノートって何なんでしょうね?
姉ちゃんは活発で、幼馴染のトモちゃんはインドア派。主人公のナツくんもトモちゃんに与する。時がたち、お年頃の姉ちゃんとトモちゃんは付き合い始めた。ナツくんは姉ちゃんが大好きなよい子だと思って読んでゆくと、波乱万丈3人にやってきます。
読後、そう思いました。同じあらすじからお話を書く企画参加作品ですが、企画のお話だなんて忘れます。なに言えばいいのか分からないのですが、とにかく素晴らしくて。胸が熱くなってしまって。読んでください、としか言いようがないのですが、人と人との繋がりに触れる、素晴らしいお話です。
辛かったことに時間とともに向き合っていく主人公の成長が、すっきりとした独白の端々に見えます。器が大きくなっていくとでも言うのでしょうか。人が大きくなる、子供じゃなくなるっていうのはこういうことなのかなと。俺もきっと~からの一言には、まだまだ前を向こうとする主人公の姿があって、成長は死ぬまで続くんだろうな。なんて、そんな気持ちになれました。素敵な作品です!
同じあらすじで別々の作者さんが物語を書く自主企画「筆致は物語を超えるか」に参加されている作品です。 魅力的な物語が多い中、参加作品の中で強烈なオリジナリティともの凄い吸引力を持っている本作。 1話目から読者を惹きつけるチカラが凄く、気がつけばあっという間に読んでしまいました。 オリジナリティ溢れるなか、お題のあらすじにもきちんと沿っていて、その手腕はさすがという他ありません。 とてもオススメできる作品。あなたもぜひ!
あのプロットからこんな作品が書けるんだ! と驚きました。ぐいぐい読まされます。先入観なしで是非! の一作。
筆致企画に参加の作品です。明子……の弟の視点で描かれているのですが。小説として興味を引く謎の散りばめかたや展開がドラマチックです。うまい。短編としての満足度が高いです。いやー、よかった。複雑なテーマや心理を、すっと読者に伝える技術に優れた作品です。おすすめ。
主人公とその姉、そして二人の幼馴染の智昭。物語は幼馴染の智昭の死によって動き出します。部分的に記憶を失くしてしまっている姉の謎が、主人公の過去の記憶と現在の体験から明らかになっていきます。何故、お姉さんは記憶を失くしてしまったのかが知りたくて、サクサク読み進められました!ラストで知らされる真実にもビックリ。これを知った上でもう一度読んだら、物語の見え方が変わるかも!?