どこを?なにを読む? それは勿論読者の自由。でも見逃せないモノがある!

蛹が蝶に変わるが如く作者様が進化する瞬間を目撃出来る稀有な作品がキタ━━━(゚∀゚)━━━━!!

はぁーい♡
スーダラでぇーす♡
春ですね〜。
桜も咲き始めましたね〜。
みなさ〜ん!
ど〜ですか〜〜〜?
日々元気に『トチ狂って』ますか〜?

ウェエエエエエエエエエエイッ!!

いいよいいよいいですよぉ〜♡
春はトチ狂ってナンボですよぉ〜。
スーダラ?
スーダラも勿論、絶好調でぇ〜す!
夜な夜な田んぼの畦道を奇声発しながら駆け抜けてまぁーす! お陰でウチの近所はイノシシの被害がゼロでぇーす♡

ウェエエエエエエエイハァアアアアアアアアア〜〜〜ンッ!!

……いやースーダラねぇ、実は『トチ狂ってる人』が大好物でしてねぇ……。
キリンさんが好きです♡
でも冷静さを欠いた人の方がもぉーっと好きでぇす♡♡
みたいな感じなんですよぉ〜。

人が冷静さを欠く瞬間って、ホントーに面白いですよねぇ。

え?
面白くありません?

いや、ぶっちゃけ人間ってぇのは、冷静と情熱の間ならぬ、冷静と狂気の間を行ったり来たりする、ただの服着た振り子みたいなもんだと思うんですよねぇ。

ウケケケケケッ。
人の狂気は楽しいよっ?
さぁ、一緒に人の狂気を楽しもうじゃないのさっ!

ハァアアアアアアアアア〜〜〜ンッ♪

っていうような?
小悪魔的(ちがう)な笑みで貴方を誘いつつ今日もレビューが始まっちまうのです。

スーダラレビュー8本目はコチラ!
きさまる さんの作品

「四天王最弱だと魔王軍を追放されたがもう遅い。今までお前たちの食べていた極上プリンは俺の手作りだ。土下座してきても人間たちの街に洋菓子店を建てたからもう帰らない」

で、ごさり、マスッ!
ハァアアアアアアアアア〜ンッ!

自重はしないぜ?

自重せずにヤリ過ぎて後悔するところからスーダラレビューは始まるのさっ!
でも、我ながらあんまりにも先に進まないから、いい加減作品の内容にふれてきまーす。

さて、この『追放プリン(作者様的タイトル略称)』なんですが、タイトルだけを見て「追放ざまぁの系譜にはいるのかな〜?」と思いきや、それとはまた違ったものなのですた。

いやまぁ、主人公、追放はされてんですけど、追放ざまぁ系のお約束というか、最初にもってくる悲壮感とか、被ざまぁキャラのネチネチした嫌味ったらしさとかクズっぷりちゅうようなのは無くてね。

基本的に『優しく』そんでもって『ざっくり』とした世界観で、わいわいガヤガヤほのぼのと描かれているのですわ。

この『ざっくりさ』という作者様のスタンスに、スーダラは注目しちゃったねっ!

イイよね!
ざっくりさ!
ギリギリで生きるよりも、ざっくりと生きていきたいよね〜〜♪ あっあ〜ん♪

でね。
それは作中に度々出てくる、作者様のメタ発言にも現れているし、多用される『パロディネタ』にも現れている。
ま、とーにーかーく、この作品、パロディネタのオンパレード!
スーダラが気付いただけでも『将太の寿司』『ミスター味っ子』『食戟のソーマ』『ドクターX』『ハンター✕ハンター』と盛り沢山。
他にも気付けてないだけでパロディネタが潜んでいたかも?

いやー、パロディネタはねー。
難しい!
難しいんすよ!
スーダラも好きで、よくパロっちゃうから分かるんだけどっ。

なにが難しいって、パロディネタを自作に採用するときの『あの気恥ずかしさ』な。
アレを乗り越えるのが難しいのなー。

そんでもって、書いてる側がそれを……

「やだっ♡ 気恥ずかしいぃっ!」

って感じてると、それがけっこう読んでる側にも伝わっちゃうのな。
伝染るんです、のな。
だからパロディ後に文中で自分で自分に言い訳しちゃったりする。
でも、そこでもまたパロディとかしだしちゃうと、もう何のために言い訳したのか分からなくなってドツボにはまるのなパロディ無限地獄www

……で、作者様はね、きさまるさんはね、この「気恥ずかしさ」を「ざっくり」としたスタンスで受け流してるように見せてるのな。
でも、やっぱりちょっぴり「気恥かしちぃの♡」っていう意識も見え隠れしてるのな。

それは作品中にずーっと通底している『迷い』みたいなもんなんだよね。

「コレ書いてて良いのかな? 面白く読んで貰えてるかな……? かな? かなぁ〜?」

っていう、小説書く人なら誰でも持ってる(で、あろう)、あの感じな。

迷い……でも至極真っ当な感覚。
でも、ジャンプ主人公じゃないけど、いつか必ず乗り越えなきゃイケない壁、ってやつね。
書き続けるならば。

くっ!
ちょっとスーダラが真面目臭いこと言いかけてるけど、ここは茶化さずに進めるよ。

そんでもってよ!

その壁を乗り越える、迷いを『突き抜ける瞬間』ってのが、この作品にはある! 

あったのですよぉおおおおおおっ!

それは、こんな兆候から始まる……

・・・・・・・・・・・・・・・

 都合が良すぎる?

 いいじゃん、ドラゴンと戦っても誰一人として死傷者が出なかった世界なんだから。

(26話、地の文より引用)

・・・・・・・・・・・・・・・

物語も終盤になって、地の文に、この神たる作者様の『お言葉』が多用される回があるのな。

コレ、スーダラ読んでて、おろっ? っとなった。ただのメタい発言とも取れるんだけど、なんかちょっと作者様の様子が違う。

あ? アレ? 開き直ろうとしてるっ!?

まさか作者様、開き直って壁乗り越えちゃおうとしちゃってるっ!? 

それに気付いたら、スーダラの中の全スーダラが、思わず腰浮かして前のめりになったのな。

で、だっ!!
30話目よ!

・・・・・・・・・・・・・・・

「う……うっせえ! うっせえ! うっせえわ!」

「貴方が思うよりショウタは有能です」

 すかさずアスティが混ぜ返す。
 
(中略)

「一切合切いっさいがっさいボンクラな、貴方じゃ分からない。かもね」

「正しさとは愚かさとは、それが何か教えつけてやる」

「教えつけてやるって何だよ、アスティ」

「うーん、『見せつけてやる』だと、なんかイケナイ気がしてな」

(30話目より引用)
・・・・・・・・・・・・・・・

って感じで、Adoの『うっせぇわ』がほぼフルコーラスでパロディっつうか、ぶっちゃけ、まぁ「ほぼ丸パクリ!」みたいなネタでブチ込まれててですな!

もぅ明らかに作者様が『冷静さを欠こう』としているわけですよ。
コレがマジで面白いのなっ!!

ヤケクソ?
ヤケクソになったの!?
どうするのっ!?
どうなるのっ!?

こここ、こっからどこにトンじゃうつもりなの作者様っ!? って、ハラハラしながら読み進めたら、ついにキタキタキタ! その少し後の32話目でコレよ!

・・・・・・・・・・・・・・・

 背景に火山が現れて噴火ドーン。

 そしてオッサンたちの目と口からビームが飛び出る。

 ブルエグたち中年太りのオッサンズは、その目ビームと口ビームを帝国兵に向けて薙ぎ払った!


 ええええええええええええ!?

(32話目より引用)
・・・・・・・・・・・・・・・

いや、読んでるこっちも「えええええええええええ!?」よっwww

このシーンの詳細は皆さんご自身で小説本編で読んで欲しいんたけど、要約するとですね、最終決戦に全裸のオッサン軍団が乱入してきて、極上プリンを食べて、そのあまりの美味さに目と口から怪光線を放てるようになって敵兵を蹂躪した……っていう、アクロバティック展開なのね(伏線あるにはあったけど予測できねぇ)www

もう爆笑よwww
スーダラ的にキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!! ですよ! 

飛んだのよ。
作者様はっ!
冷静さを欠いた先で、見事に空へと舞い上がってみせたのです!!

コレ、すごくないっ!?
人はね、ファッションではトチ狂えないのよ。

追い詰められて、どうしようもなくなって、迷って、わああああっ! ってなって、それでも走るのをやめなかったら……始めてトチ狂える、んだと思うの。

創作やってて、その機会は千載一遇の、自らをジャンプさせる絶好の機会も絶好の機会!! マジで得難いモノだと思った方がイイ。

きさまるさんは、その機会を逃さず、トチ狂ってみせた。

脳ミソ絞って絞って絞り出した、脳ミソ一番搾り脳汁ブッシャアアアアッ的文章を掴んでみせた!

もぅスーダラ大興奮よっ!

32話目にキタ、この面白い瞬間を味わいたいがために、もう1周したものね、第1話目から。

これはねぇ、ホントに、素敵な瞬間に立ち会わせて貰いましたよ……ありがとう、ですよ!

欲を言えば。
破綻しているようにも思えるかも知れないけど。

例えば、この32話目にキタ、このテンションから小説をスタートさせられたら……もっと、メチャクチャな物語が出来上がるんじゃないだろうか?

取り澄ました顔の小説よりも、トチ狂った、破綻したようなものをこそ読みたい、うーんコレは……ちょっと偏り過ぎた考えかな? 
でもせっかく小説読むんだから、ステータス極フリした、他では読めないものを読みたいっ! っていうのは、思って良いワガママだよね? 

で、この作品の32話目にはその可能性の片鱗を見たのですよ、スーダラは。

おっとっとっとぉ。
気付けばまぁた長いこと書いておりました。ので、現場からのレビューは以上にします!

あーうん。
この作品ね、作者様が大空に羽ばたく瞬間を目撃出来る、貴重な瞬間を捉えたドキュメンタリー(ちがうか)としての面があって、その体験は是非とも皆さんにも体感して欲しいっ! ので、読んだ方が良いよみんな!

じゃあの!
バッファファイにゅーん♪