タイトルに偽りなし

これは愛の物語。
一見して関係なさそうに見える学生と科学者。
読み進めて行けば、ただ場所が違うのではないと気づかされる。
よくある絶望の未来を回避する展開だが、絶望排除で未来は救われるという簡単な話でもない。
物事は単純ではないと作中でも如実に表している。
愛に正しい間違いはないが、愛し方一つで未来が変わるのならば、愛する故に離れる選択を取る。
創作に定番のご都合主義なんてないのが、味のあるリアリティーを押し上げてくる。
確かにこれは創作であるが、目的、演技にしろ宇宙絡みにしろ、模索して試行錯誤して、時に失敗してと様々な試行錯誤と模索と、飽きさせない。
科学的な話も多いが、そういう流れで読めるので、なんとなく理解できる作品である。

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