これこれ!こういうのを読みたかった!

SFならではの人智を超えた現象、その視覚的描写。世にも奇妙な物語的なちょっぴりダークな世界観とあらすじ。作品全体を覆うコミカルな空気感。

そして何より、上記項目を少ない文字数でまとめ上げたプロット力!非常に読みやすい!さらっと、読める!

これは間違いなくエクセレントでしょう!





以下、若干のネタバレ?になるかもです、、、

個人的に興味深いのが、世界、自分を含めた全ての存在証明が崩れいくなかで、登場人物が最後にエビデンスとしてしがみついたものが「想い」であった点です。これを読んだ時、私は近代哲学の祖と呼ばれる人物、デカルトを想起しました。彼もまた、この物語のように徹底的に世界を疑い、破壊していきます。そして、たどり着いたのが、、、

てな感じの、こじれた空想にも浸ることも出来る、広がりをもった素敵な作品でした!