私の日常は、狂気に浸食された。

 主人公は学校で、不審者に気を付けるように言われる。不審者は側転をしているらしい。何故側転するのかと問えば、皆のように前に進めないからだと言われる。
 家の鍵を忘れた主人公は、先生に長い説教をくらい、やっと家路につく。その途中で姉に会うが、姉は目の前で父の運転する車に轢かれる。気づけばそこかしこで、いろいろな人が側転していた。主人公は側転する人々が嫌で、自室に籠る。
 朝、目を開けるとそこには――。

 独特の世界観で、狂気に満ちた人々の様子が描かれる一作。

 是非、御一読下さい。