貴方に、読んでほしかった。

 若い頃に結婚して一女をもうけるも、結婚生活はすぐに終わってしまった。勤務していた書店からもクビを切られ、食事も仕事もままならず、痩せていた。
 しかしそこで気づいたのは、痩せたなら若い頃に憧れたヒッピースタイルができると言うこと。そして、この街には風変りな人が多くいて、露天商も数多くいたことだ。
 主人公はため込んでいた使っていない品々を引っ張り出し、服を着替えて露天商を始めた。そこに、一人の女性が本を引き取ってほしいとやってくる。主人公はその本を読み、感動を覚える。同じ作者の初版本。この著者は知らないが、一読してファンになっていた。
 主人公は本を預けた女性に再会するのだが――。

 短編なのに、ここまでの感動。

 是非、御一読下さい。

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