このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(452文字)
代書屋をしているお爺さんが、自分の人生を書いて、読んでもらう喜びを描いた作品。小説を書く人であれば、励まされるのではないかと思いました。「一人の人生というものはそれだけで一つの物語」確かにそうですね。私の場合は、書くだけで満足してしまうところがあるのですが、その後読んでもらうことの喜びを改めて感じました。
誰かのためにすることは、回り回って自分に戻ってくる。代書屋として人々の代わりに手紙や書類を書いていたおじいさん。いつも誰かのために文字を書いていたおじいさんは、黒猫のシピの助言で自分のために文字を書くことにする。日々おじいさんに感謝している人々は、おじいさんが自分のために書いた本を読みたがった。優しさの循環、温かい物語。黒猫のシピもすごく良い味を出している。心に響く、ハートフルストーリーをぜひ。
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