鬼妙丸　―羅刹の子―

ある世界のある時代。
時は戦乱。
関東南部の豪族、大堂家の領内からこの物語は始まる。
人々は争い、謀り、裏切り、そして死んでいく。
それぞれの怒りと悲しみは、この世に数々の魔物を生み出すこととなった。
大堂家領内で、村人たちから最も忌み嫌われる一つの山がある、
そこには、古来より鬼や、妖怪が潜み人々に数々の災難を被らせると伝えられていた。
　ある夜、山のふもとの村が、或る者に襲撃された。