"蛇"が紡いでいく物語の先に、善果はあるのか――

キリスト教の聖典をモチーフにした、不思議で、ちょっとほろ苦い夏の日のストーリーです。

「林檎」から始まる2人の物語は、要所で出てくる様々な神話的"匂わせ"が散りばめられていて、うまい伏線の張り方だと思いました。

結末も、確かにそうかもなと思いつつ、いつかまた別の結末が訪れることを期待してしまいます。サッと読めるけど、しっかりと考察させられる良い話でした。