第15話 不死身の狙撃兵襲来 ーコードネーム ドラグノフエモンー

1992年末の某日、NATO軍の陣地に山陰に現れた複数の所属不明兵が攻撃を仕掛けてきた。


狙撃銃で800mの有効射程ギリギリから正確無比の7.62x54mmR弾による狙撃を仕掛けてくる人影を、NATO陣地からも狙撃銃でヒットした。


が、倒れないで「移動しながら」撃ち返してくる。同じ人影に5発は命中しているはずなのにまだ狙撃で反撃してくるのある。その間にNATO側の狙撃手が反撃でスコープを撃ち抜かれて死亡した。


たまらずNATO側は複数の戦闘ヘリを出し、狙撃兵が潜んでいる山陰に機銃掃射と対戦車ミサイルの飽和攻撃を行った。山陰の輪郭が変わるほどの攻撃のあと、ようやく狙撃兵達の攻撃は止んだが、戦闘ヘリは操縦席の正面ガラスに7.62x54mmR弾を複数被弾した。


戦闘終了後、山の中の捜索が行われた結果、狙撃兵の「正体」が判明した。


そこに残されていたのは、ずんぐりした人型のロボットの残骸であった。まだ西側では大学の研究室でよちよち歩きより遅い速度で歩くロボットの実験がされている段階に過ぎない。


損傷が激しいロボット数機分の残骸をアメリカ本国に送って調査と復元作業が行われた。それによって判明したのは、手足の短いこのロボットの脚部には段差を超える不整地歩行能力はなく、平地以外の段差や傾斜地は四つん這いで移動する機構であること、日本製のビデオカメラと望遠鏡を組み合わせて視覚として利用していること、制御には複数のメガドライブ2とメガCD2が用いられており、ずんぐりした頭と胴体に収められていて、動力はバックパックに背負った原子力電池であった。


攻撃に使われていたのは右腕と一体化したドラグノフ狙撃銃であり、そのずんぐりした体型から、NATOコードネームは「ドラグノフエモン」と呼ばれることになった。


参考資料。ドラグノフ狙撃銃

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%89%E3%83%A9%E3%82%B0%E3%83%8E%E3%83%95%E7%8B%99%E6%92%83%E9%8A%83

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