概要
母は美しい娘を愛しました。
第三回こむら川小説大賞応募作です。
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- ★★★ Excellent!!!いつしか混同される目的と手段
美しい自慢の娘を持った母の、半ば束縛も同然の、偏執的な子育ての告白。
タグにある通り、いわゆる「毒親」のお話です。いや本当にただそればかりではなさそうなところもあるのですけれど、とまれ娘の人生を自分の身代わりにしてしまうかのような、いわゆる自他境界のあやふやな人のお話です。親子の関係というのはままならないもので、家庭の数だけ複雑な事情が(人知れずであれ)存在するにせよ、しかし本作の場合はその行く末というか結末を思うと、なかなかにやりきれないものがありました。
つまりは、母親の異常な行動に胸を痛めるお話、と、全体を大雑把に要約するならそうなるのですけれど。そのうえで興味を引きつけられるの…続きを読む