IFのない世界の胸が高まる歴史物語です!

十三世紀……うーん、だれだっけ? なにがあったっけ? そのくらい、日本ではあまりスポットのあたらない時代ですが(わたしだけかも?💦)

イケメンはだれなんだろう? 聖王ルイ九世? バイバルス ? はじめは、王弟かしら? などと思いながら、フランスの事情、細やかな生活の描写なども、面白く読み進めさせていただいておりました。(イケメンが誰か、タイトルから察しましょうという……それくらい私には薄い記憶の時代でした。)

それにしても、シャジャル王妃は、どう転んでも……こわい……お話が実に深く、ひしひしと時代背景と、迫力があるだけに……。シャジャルそこから逃げて―! そんな風ドキドキしながら読んでおりましたが、一筋の光、ゼノビア!

バイバルスとゼノビア、ふたりの絶妙な掛け合い、もとい、戦場における機知にとんだ働きに息をのみ、歴史におけるバタフライエフェクト、ifのない世界の面白さをぎゅっと詰め込み、そして最後に物語の先が遠くに浮かぶ上がる、そんな、臨場感たっぷり、世界史を扉がまた一つ広がった、そんなお話でした。

とても面白かったです。

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