第2話 具体的にどんなことをやるの?-プログラムの内容-

精神科デイケアで具体的にどんなことをやるか。

私が一度目に見学したところではペイントを使ったお絵かき、工芸などをやっていた。

二度目に出会った(実際に通ったが通うのを辞めた)デイケア施設では、アイスの食べ比べ、当時流行していたビリーズブートキャンプに挑戦もした。

カラオケボックスに行く、などのユニークなプログラムもあった。


今通っているデイケアも以前と今とでは大分内容が異なる。


例えば同じ「ゲーム」のプログラムでも以前はUNOとトランプ、人生ゲーム、黒ひげ危機一髪しかなかった。


今は最近はやっている「人狼ゲーム」「ボブジテン」なども取り入れている。


「音楽鑑賞」のプログラムでも以前はデイケア施設にある古めのCDから選んでラジカセから聞くか、それが嫌なら、自分でCDを購入して持ち込むしかなかった。


今はBluetoothスピーカーなどの機器を扱って、「Youtube」から曲が聞ける。だから、最近のヒットソングや、マイナーな歌も「音楽鑑賞」のプログラムで楽しめるようになった。


他に羅列していくと、こんなプログラムがある。

・映画(DVD)鑑賞

・調理実習

・園芸

・書道

・粘土細工

・ストレッチなどの運動系(体操やヨガなどもやる)

・卓球

・PC練習(タイピング、エクセルやワード)

・塗り絵

・茶道

・喫茶会(今はコロナで中止中)

・裁縫

・講話

・SST(ソーシャルスキルトレーニング)


調理実習や・裁縫などの包丁や、針などの危険物を扱うプログラムでは

事前と事後にスタッフが数を確認し、絶対に数を合わせるようにしている。

そして、休憩時間は危険物はバックヤードにしまわれるのが精神科らしいといった趣である。


講話は、栄養士や薬剤師、社会福祉士などの専門家を招いて行われる。


最近行われた栄養講話では、ダイエット中でも栄養をきちんととることの必要性が説かれた。


向精神薬の副作用で太ってしまう人が多いため、無理なダイエットを試みることへの警鐘を鳴らしたかったようだ。


あと、多分一般の人になじみがないのは「SST」ソーシャルスキルトレーニング

というプログラムではないだろうか。


SSTでは、たとえば「行きたくない場所に誘われた時どう断るか」「相手の言葉で嫌な気持ちになった時どう表現するか」など、難しい場面を想定して、どう対処したらいいかのシュミレート訓練をする。


私が通っているデイケアでは敢えてお手本を最初は示さずにみんなでディスカッションをしながら最良の対処を探す、という形式でそういった難しい場面を克服する術を学んでいくようになっている。

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精神科デイケア日記 福倉 真世 @mayoi_cat

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