概要
ジゼルは十七歳の少女でありながら、フェルネラント帝国陸軍の新型兵器実験部隊に所属していた。
魂の循環を技術転用した人型機動兵器試作1番機リベルギント、その開発技術者ユッティと、リベルギントの魂と契約した猫のリントの二人と一機と一匹は、互いの思いを重ねながら試作機を完成させる。
環極北地方国家郡、帝国主義列強の植民地支配が、世界のほぼ全ての大地と海洋を分割しつつある情勢の中、彼らの最後の邪魔者となってしまった新参のフェルネラント帝国は、まったく自国の存続のみを目的として、全世界を巻き込む「正義の世界大戦」戦略に打って出る。
フェルネラント帝国の南方属領カラヴィナで計画された、リベルギントのお披露目でもある帝国陸軍カラヴィナ方面統合軍の大演習が、一部の将校たちと部隊の離反によって
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!武士道イケメン女子×ロボ×猫 混ぜるな危険の面白さをとくとご覧あれ!
本作は20世紀前半頃の世界情勢をベースにし、SFファンタジー要素(魂の転生、ロボなど)を取り入れた世界観となっています。
戦記物らしく序盤は少々難しい世界背景の説明があるため、ここで脱落してしまわれる方も居られるかもしれませんが……もったいない! それは本当にもったいないことです!
一度この細部まで作り込まれた世界観を理解すれば、世界を股にかけて戦う彼女達の熱いバトルを心ゆくまで楽しめることでしょう。
特筆すべき点として、まず戦闘描写が実に美しくかつ分かりやすいことです。まるで映画を見ているかのように、読者は本当にその場に居て戦っている気分になれます。特に作家の方は間違いなく勉強に…続きを読む - ★★★ Excellent!!!美女に美少女、猫にロボット!SFアニメのように壮大なエンタメ世界大戦!
実験的ロボット兵器の「リベルギント」と、文字通り深くつながり生き様を共有することになる軍人少女・ジゼル。
さらに、リベルギントの猫化まで登場し、ここに「猫とロボと美少女」という、珠玉の本格エンタメ世界大戦が誕生です!
兵器のシステムから世界情勢まで、戦闘描写からキャラクターたちの熱い心理描写まで。
アニメにうるさい大人たちをも唸らせるであろう、卓越した文章力、迫力ある個性的な言葉の数々が魅力です。
ジャンルは異世界ファンタジーですが、壮大なSFと言ってもいいでしょう。
美女たちとロボットと軍隊による、読み応えある歴史絵巻と、猫がお好きな方にお薦めです!
さらに、作者の他の作品にも多数リン…続きを読む - ★★★ Excellent!!!圧倒的な文章力で描かれる色鮮やかな物語!女達によるロボットの戦い!
この物語は、世界大戦を繰り広げる世界で闘う女性達の物語です。
主人公ジゼルの潔い格好良さにまず魂を持って行かれ、共に闘う実験兵器リベルギントの圧倒的なバトルシーンに魅せられてしまいました。このリベルギントは魂を持ち、視覚情報を猫に頼るという設定もまた面白い。
登場人物達も個性的で、重くなりがちな戦争物のストーリー展開を笑い飛ばしてくれるのです。
ストーリーの基盤となる世界観も、細部まで描かれており、実際に世界中の紛争の中で垣間見えるような残酷なリアルさも感じます。だから、最後までしらけること無くこの世界に没頭できるのです。
圧倒的な文章力で描かれる、色鮮やかな物語。おすすめです! - ★★★ Excellent!!!言葉が胸を打つとは、正にこのこと。愛らしい題名の皮を被った本物の大作。
読み終えて、感嘆の溜息が出ました。
素晴らしい良作だと思います。ロボット戦記やファンタジーを求めている方の手に届いて欲しい、本当に良い作品です。
まず、ストーリーがすごくしっかりしています。面白いですし、途中で落ちたりするとなく、真っ直ぐ走り抜けてくれるので、物語によくある趣旨からの逸脱や、最初はこうだったのに…というのがありません。最初から最後まで、楽しめます。
主人公、ヒロイン、兵器リベルギント…誰をとっても濃いキャラクター。(お上手なイラストもあり、視覚的にも楽しめます!)
世界大戦の戦記物ということで、政治関連の話、情勢の話、といった細かいところまで作り込まれており、幾度もその緻密…続きを読む - ★★★ Excellent!!!猫の手も借りたい!
この物語、タイトルからは、その真髄にたどり着けない。
端的に表現すれば、人型機動兵装(ロボ)を相棒にして戦う少女の、とある世界での世界大戦記と、目新しさを特に感じる要素は無いのですが、そのロボ「リベルギント」には魂が宿り、数多の猫を使役するとなると、おっ?となる。
さらに、剣戟、戦術と戦略、史実としても遜色ない世界観、そして魅力的な登場人物たち。
何より言葉、文字の使い方が特徴的で、そこに慣れると俄然、物語の続きを急くほどに没入してしまう。
戦史故に、容赦のない描写もありますが、そこに生きる人々の覚悟も凄まじい。
ただ、リアリティを通し過ぎて、陰惨な物語かというとそんな事はなく、エンターテイ…続きを読む