猫の手も借りる! 世界大戦 〜黒髪の剣術娘、立身する! 猫とロボと仲間を連れて、世界中の戦争に飛び込みます〜
司之々
序
戦場で貴方を想う
夜明けの空を、灰色の雲が
地上には白い
東と南に海岸と水平線、北と西に
偵察情報によると、海上戦力は戦艦一隻、巡洋艦四隻、駆逐艦十三隻の戦闘艦隊であり、陸上戦力は歩兵三個大隊に砲兵隊と工兵隊を加えた約四〇〇〇名、戦車八十
「とても素敵です」
風に大きく広がった、長い黒髪を手で押さえながら、ジゼルが微笑んだ。
18歳を戦場で迎えていた。
白い将校服の左腰に
全身甲冑にも似た、人体の三倍に及ぶ体格だ。
両腰に三振りずつの
後頭部から背面に
胸部を展開して、操縦者であるジゼルを静かに待っている。
未だ見えないロセリア帝国軍の陸上戦力中央に、リベルギントに類似した巨神像がいる。
その
「ようやく、この時を迎えることができましたね……ここが最後の戦場です。斬り結ぶ
世界の片すみのただ一国、フェルネラント帝国が、全ての地上と海洋を敵に回した戦争が、ここで終わる。
世界大戦が終わりを告げる。
ジゼルは、ふと、血の匂いを白昼夢のように感じた。
すぐに現実となる夢だ。
鮮やかに赤い血が、自分のものか、相手のものか、ジゼルにはどちらでも良かった。
もう一度微笑んで、ジゼルはリベルギントの
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