第16話 ENDmarker2.
街には、すぐ着いた。
「えっ早っ」
思わず彼女も声が出ている。
「都会と街は、すごい近いんですよ」
実際、車でも近い。街から環状に入って、そのまま幹線道路に移行するだけ。
「まだ話し足りないです。ついてきてください」
そう言われて、駅前を出る彼女の後ろを歩く。すぐに立ち止まった。
夜。
駅前。
プラネタリウム前。
今日は星が出ているので、プラネタリウムの中には、自分と彼女しかいない。
「あなたとの関係は、これで、最後です」
そう言いながら。
彼女。
指輪を、投げ飛ばした。
プラネタリウムの薄暗がりの中で。
指輪が、少しだけ光りながら、飛んでいく。流れ星のようだなと、思った。そのまま、ごみ箱に。
恋の終わりなんて、こんなものか。
彼女。
にこっと笑って。
口だけが動く。
ありがとう。
あなたに会えて、わたしは、しあわせでした。
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