大げさな表現や、大きな出来事を慎重に排除しているように感じる。日常の中で香るレモンのように、人生のきっかけや大事なものは、さりげなく存在するのだ。そんな当たり前で愛おしい事実を思い出させてくれる掌編。
アオト・アキトと申します。 息をするように小説を書くことはできないけれど、小説を書くことで息をすることはできている物書きです。
何気ない日常が突然変わる。いつも隣にいた人が遠くに行ってしまう。届く郵便に、期待に胸膨らませる乙女心。そして、やっと欲しい言葉がレモンと共に。とても緻密で繊細な物語でした!最後は心がフワ…続きを読む
幼馴染の関係とそれにまつわる繊細な感情を淡々と描いていて、思わず引き込まれました。派手な出来事は起こらないけれど、息を詰めて次の展開を待ち受けてしまう、そんな不思議な引力のある作品です。
さほど大きな事件が起こるでもなく、淡々と日常が語られている。その中で強烈な印象を放つ黄色と爽やかな香り。人間には五感が備わってる。だから自分では全く意識していなくても、五感をフル稼働して思…続きを読む
あんなに仲良しだったのに、成長するごとに深まる溝。男女が仲良くしていると冷やかされるから。そう言う理由で疎遠。でもある日、晴天……いや、曇天の霹靂。幼馴染に対する思い。その心理描写がとて…続きを読む
もっと見る