やっぱり人の原動力は【愛】ですよね!

以下、個人的かつ妙に偉そうな口調で思ったままの感想を綴っていきます。気に入らなければバンしていただけると幸いです。


作品の感想としては【面白かった】です。
これは間違いありません。
中盤からはすっかり夢中でした。


ライトノベルとして見た時に【ライト】さは決して多くはなく、文章全体における漢字の比率が高い作品かと思います。
地の文と会話文の比率もしかり、かなりがっつり読ませる作品でした。

ですが時代物の作品を綴る上での雰囲気作りにはむしろ適切な作り方であり、豊富な知識や語彙力によって展開される重厚感ある文体は間違いなく本作の魅力の一つであります。

また、適宜ルビが振ってある工夫が、読む楽しさを演出していました。
自分が書く際は気の利いた読みが浮かばず適当に流してしまうので、筆者の姿勢・努力には舌を巻く思いでした。

お話全体を通した流れもきれいだったように思います。前半は璃々栖に巻き込まれた皆無が流されるままに行動していき、後半へと至るターニングポイント(自分の思いを自覚する)から能動的に行動していく変化は見ていて胸を打つものがありました。

それは璃々栖にしても然りで、主人公とヒロインという最重要人物二人の変化をしっかりと描けているのが素晴らしかったです。


皆無というネーミングから落ちは想像できてはいましたが、剣が鞘に収まる過程を見ていくのは爽快であり十二分な充足感がありました。

改めて、面白かったです!

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