丁寧に書かれたジュブナイル。

 今でこそラノベと言われていますが昔はジュブナイルと言われていました。
 当時奇想天外な発想は漫画の専売特許で、ジュブナイルと言われた小説は丁寧な日常表現の中にちょっとしたSFエッセンスといったものが多かったです。
 代表的なものは、眉村卓『ねらわれた学園』や筒井康隆『時をかける少女』なんかですかね。
 当時の教師は『くだらない』とバッサリでしたが、長く読み続けられ近年アニメ映画化されたということはやっと時代が追いついたということでしょうか?
 ラノベのような破天荒な展開ではなく、しっかりとした日常描写の上に少しづつ現れる非日常。
 昔読んだジュブナイルの匂いがいい感じです。

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