本作は現代の猫社会を舞台として、桃色の毛並みを持つ猫による悩みと成長の短編作品です。他とは違う毛色のため、いつも疎外感を抱いていた主人公。ある日、友猫の些細な言葉を切っ掛けに家出をしてしまいます。宛もなく彷徨った先に待つ出会いは、果たしてどんなことを気付かせてくれるのでしょうか。人間社会もまた、様々な個性、差異を包含しながら、時に融和し、時に分断され、成り立っています。そんな社会の縮図を猫を通して描いた作品です。
もも色に生まれてきてしまった猫のはなしですどんなに自分を偽っても傷ついた心は友達の言葉を歪んでとってしまいますさらに傷つきますほんの少し勇気を出して周りの言葉に耳を傾けてみれば?そこからなにかが変わります家を出てください世界はとてつもなく広いです
読み聞かせはもちろんのこと、紙芝居や人形劇でも楽しめるはず。もちろん、画は控えめなのがいい。人形も手作り感満載であっても、きっとストーリーに華を添えるだろう。忘れかけていた子供のような心を物語と一緒に探していた。
読んでいて3度くらい涙でました。私は奇抜すぎる個性爆発人間です。個性的だったり、思ったことをそのままいえるような自由な社会ではない。出る杭は打たれる。自分らしく生きていくことがどれほど難しいことか。桃色のねこは人生を見せてくれました。少し1話が長いなとは感じたけど、それでも素晴らしさはかわりません。素晴らしい作品に驚き感謝します。ありがとうございました😍
ももいろの猫さんのお話。読んだ後、優しく温かい気持ちになれる素敵なお話です!(=^ェ^=)
坂を登る川をのぼる空と馴染む。自分を気付く。変化はしないけれど。特別は僕だけではない。気付くは色をうつ。帰るは変化ではなく。 僕はよく童話を書くんですが、色んなコンテストでは相手にされませんでした。みんな趣味は違いますが、自分を貫くか皆に合わせるか難しいですね。 色について例えているみたいで、人生に例えていると思えるところが特筆される。
生まれつき、他の猫たちとは毛色の違う猫の物語です。優しい語り口で、「人と違ってもいいんだよ」と作者さんが語りかけてくるようで、読んだ後に嬉しくて泣きそうになりました。童話でありながらも深いテーマを感じさせる、とっても素敵な物語です。是非とも読んで癒されて欲しいなと思います。
言葉や感情は、受け取った本人の心持ちしだいで“色”が変わります。『あなたはきれいですね』と言われたら、「うれしい」と感じる人もいれば、「本当だろうか」と疑う人もいます。もし暗い色が広がりそうなら、言葉と感情をよく確かめて、相手と心を通わせてみましょう。あなたの色を、ありもしない「灰」で染めてしまう前に──。これは、他者との“違い”から灰色になった猫が、本当の色を取り戻す物語です。
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