斬新！

普遍的な探偵小説ではなく、斬新な設定の新しいジャンルの小説だと思います。

一般的な探偵小説での探偵たちは、その明晰な頭脳をもって事件を解決していきますが、本作は全くもって異なり、彼らは逆にその立ち場を利用して悪事を働く、というのが独創的な点です。

そして、それらの悪事は現代の社会問題を投影しており、色々と考えさせられることがありました。

本作はただの社会派小説というわけではなく、推理パートも秀逸で、鼻につく探偵の推理に矛盾をつきつけるのが爽快で一気に読んでしまいました。