佇まいが印象的な文字列が、静かに心に波紋を描く。

すこし独特でやわらかく、さみしさ(の、ようなもの)を感じさせる表現が、心のひだにスッと入って、冷たい手のひらで触ってくるけれど、そのひんやりした感覚すら幻だったのかというくらい、すぐに泡になってしゅわしゅわと消えていくような。でもずっと触られた感触は忘れられないような。

さまざまな感情を掻き立てられる詩ばかりですが、名前がつけられない、繊細な気持ちを扱われていると思います。そして、どれも、すこしさみしい気がする。

短い詩という世界だからこそ、確かに存在する名前のない気持ちの破片を、大切に印象的に味わえるのかもしれないと思いました。それくらい、どれも印象的な詩でした。
素敵な詩をありがとうございました。