夕焼けの幟色、平家に想いを馳せる……。あの二人にも……。
- ★★★ Excellent!!!
本作は、平知盛を主人公に据えた平家の物語です。
源氏に追われる所を描いております。
特に義経は源氏側として有名ですが、平家も負けてはおられません。
知盛は、智将です。
父、清盛の才能を色濃く継いだ名将です。
戦において、その力を発揮できるのは、果たしてかなうのか。
佑音(ゆうね)さんと言う素敵な方も私は好きです。
ハッキリ言って、可愛いです。
特に元気な所もいいのですが、しっとりと思い遣りのある女性としても憧れます。
知盛と乳母子に育ち、仲がいいようですよ。
情景がとても綺麗に描かれております。
それは戦のものでもあり、海の色と幟の紅が重なるように動くのが、素晴らしいと思います。
幾つかの有名な戦を経て、西海へと行きますが、ただ逃げるのではありませんでした。
ある大切なものを取りに来るのを守ろうともしておりました。
知盛と佑音がむかえた海での愛情、深い感動が起こりました。
これは、一つの大河の如き物語だと言えるでしょう。
是非、ご一読ください。