第2話 ダンジョンでレベルあげます

 ダンジョンの入り口には人集りが出来ていた。


 ボロボロの服を着た10歳くらいから40歳くらいまでの様々な年齢の人達がいる。


「おっちゃん、俺を荷物持ちで雇ってくれよ」


 その集団の中から一人少年が出て来て、俺にそんな提案をしてきた。


 なるほど、仕事を探しているのか。


 俺にはアイテム欄があるから、荷物持ちは必要ないんだよな。


 それに一人雇えば、他の人達も俺を獲物と見るだろう。


「すまんな、荷物持ちは間に合っている」


「へへ、気が向いたら声をかけてくれよな」


 少年も断られるのが前提なのか、とくに食い下がって来るわけでもなく、集団の中に戻って行った。


 さて、行くか。


 俺はダンジョンの中に脚を踏み入れる。


 地図を買ったけど、もっと便利なマップ画面があるんだよな。


 あっ、でもトラップの場所までは分からないかもな。


 マップ画面を覗き込むと青と赤、緑の光点が映っている。


 青は人間、赤は魔物、緑は宝箱だろうか?


 入り口近くに青の光点が集中しているところから、青は人間で間違いなさそうだ。


 赤はダンジョンないをウロウロしているので、多分魔物だと思う。


 緑はその場から動いていないので宝箱と推測した。


 とりあえず、俺は緑の光点を目指して歩き出す。


 道中に赤い点がいたので、そいつを目視で確認したらウサギだった。


 恐らく奴がウイークラビットだろう。


 俺はウサギに目掛けて気弾を放つ。


「きゅい」


 気弾が当たったウサギは悲鳴を上げて倒れた。


――ウイークラビットを倒しました。経験値を1入手しました。


 やはり、ウイークラビットで間違いなかったようだ。


 俺はウイークラビットの死体を回収し、緑の光点を目指す。


 途中でウイークラビット6体とスモールボアを3体倒した。


 スモールボアも経験値は1だった。


 緑の光点は次の角を曲がったところか。


 俺が角を曲がると、そこには宝箱があった。


 おお、やっぱり宝箱だったか。


 早速中身を開けて確かめると、中には1kgくらいの銀の塊が入っていた。


 うお、銀だ。


 銀っていくらで売れるんだろう。


 俺は銀塊をアイテム欄にしまって、マップを眺める。


 緑の光点は無いな。


 結構人がいるみたいだし、どれくらいの頻度で出現するのかわからないけれど、宝箱はすぐに取られてしまうんだろうな。


 今回はラッキーだったみたいだ。


 でも、マップ画面を眺めていれば、緑の光点はすぐ発見できる。


 銀や銅がどれくらい平均で取れるのかわからないけれど、これは結構簡単に設けられるかも知れない。


 1階層は人が多いみたいだし、もっと下の階層に行ってみたいところだな。


 だが、先ずはレベルを上げよう。


 人の数は多いけど、マップを見ていると魔物は数分に1体くらいのペースで湧き出しているのが確認できる。


 人通りが少なくて魔物が溜まっている場所があるし、そこに行って魔物を狩るとしよう。


 遠距離から気弾を撃ち込んで倒せば、無傷で倒せるだろう。


 俺は早速魔物が固まっている場所へとやって来た。


 ウイークラビットが6体ほどいるのが遠目で確認できる。


 俺は遠距離から気弾を撃ち込んでウイークラビットを狩る。


 くらえ、気弾、気弾、気弾、気弾、気弾、気弾!


 俺が放った6発の気弾が全てウイークラビットに直撃した。


――ウイークラビットを倒しました。経験値を1入手しました。

――ウイークラビットを倒しました。経験値を1入手しました。

――ウイークラビットを倒しました。経験値を1入手しました。

――ウイークラビットを倒しました。経験値を1入手しました。

――ウイークラビットを倒しました。経験値を1入手しました。

――ウイークラビットを倒しました。経験値を1入手しました。


 よし、倒した。


 俺はウイークラビットの死体を回収して、更に魔物の狩りを続けた。


 70体ほど倒したところでレベルが4まであがった。


 今日はこれ位にしておくか。


 俺はダンジョンを出て冒険者ギルドへ行く。


 エリシアさんのいる受付に行くとエリシアさんが笑顔で出迎えてくれる。


「ようこそ、冒険者ギルドへ。アツシさん、ダンジョンから無事に戻って来たんですね。よかったです」


「1層の魔物は確かにツノラビットより弱かったですからね。特に問題ありませんでしたよ」


 まあ、全部気弾1撃で倒したから、強さの違いはよく分からなかったけどな。


 何か動きはツノラビットの方が速かった気がするし、弱いのは間違いないだろうけど。


「さすがですね。本日のご用件は魔物の買取でしょうか?」


「はい、買取をお願いします。ただ、このカウンターに出すには少々量が多いのですけど」


「なるほど、ではこちらに付いてきて貰えますか」


 俺はエリシアさんに連れられて、冒険者ギルドの奥へと案内される。


 エリシアさんに連れられて着いた場所はどうやら魔物の解体所のようだった。


 血生臭い匂いが辺りに充満している。


「こちらに出して頂けますか」


「はい、わかりました。よっと」


 俺はエリシアさんに案内されたスペースにウイークラビット50体とスモールボア20体の死体を出した。


 ドサドサと死体が積み上がる。うーん、気持ち悪い。


 ついでに銀塊も出しておいた。


「す、凄いです。たった数時間でこんなにも」


 エリシアさんから賞賛の声が漏れて、俺はすごくいい気分になる。


 美人のお姉さんに賞賛されるってすげえ嬉しいな。


「買取をお願い出来ますか」


「はい、分かりました。少しお時間を頂くと思いますので、あちらにお掛けしてお待ち頂くか外出して頂いても結構ですよ」


「わかりました。初めての事ですのであちらで見学させて貰います」


 俺は近くにあった椅子に腰掛けて見学することにする。


 エリシアさんは応援を呼んで俺が積み上げた魔物の死体の査定を始めた。


 数十分後、査定の終わったエリシアさんが話しかけてきた。


「アツシさん。お待たせしています。査定結果がでました。ウイークラビットが50体、スモールベアが20体。ウイークラビット1体当たり銀貨1枚、スモールベア1体当たり銀貨1枚と銅貨5枚、銀塊1kgが金貨2枚。全部で金貨10枚で買い取らせて頂きますがよろしいでしょうか?」


「はい、問題ありません」


 銀貨10枚で金貨1枚か。


「かしこまりました、冒険者カードをお願いします。――それでは、もう少々お待ちください」


 エリシアさんは別の場所に引っ込んでいき、今度は袋を持って戻ってきた。


「金貨10枚になります。お確かめください」


 俺はエリシアさんから袋を受け取り中の金貨を確認する。


「確認しました。ありがとうございます」


「それと、今回の功績で冒険者ランクがGからFにランクアップしました。おめでとうございます」


「ありがとうございます」


 おお、何かランクがあがったぞ。


 レベルもそうだけど、何か上がるって言うのは嬉しいね。


「因みにもう少しでEランクに上がりますよ」


「そうなんですか、こうなったらAランクを目指しちゃおうかな」


「ふふふ、応援してますよ。頑張ってくださいね」


「はい、頑張ります」


 エリシアさんの笑顔に俄然やる気が出て来た。


 明日からダンジョンに潜ってレベルとランクを上げるぞ。


 冒険者ギルドを出て、宿に向かおうかと思ったが、町の中を見回ってないことに気づいた。


 マップ画面で何処に何があるかはわかるけど、何が売っているとかは分からないんだよな。


 武器はともかく、防具は見ておきたい所だな。


 俺は防具屋をマップでピックアップして、順番に見ていくことにした。


「いらっしゃい」


 防具屋の中に入ると、厳ついおっさんが店番をしていた。


 防具屋の中には兜、鎧、盾、靴、ズボン、肩当て、腕甲など様々な種類の防具が置いてあった。


 魔法使いと言えば、ローブとマントだな。


 俺は店の中にローブとマントを探したが何処にも見当たらなかった。


 この世界の魔法使いはローブとマントは着ないのか?


「おっちゃん、魔法使いが着るようなローブとかマントってないのか?」


「ああ? ここには魔法使い用の防具なんて置いてないぞ。専門の店に行きな」


「そうか、わかった」


 そう言えば、魔法使いは希少なんだったか。


 俺は店を出て、魔法使い専門の店を探して入った。


「いらっしゃいませ」


 店の中は、明らかに高級な店っぽい雰囲気を醸し出していた。


 俺の場違い感半端ないな。


 いや、でも俺の着ている服は高そうな服って言ってたし、そう言う意味では問題ないのか。


 俺はローブやマントを見て回る。


 おっ、これいいな。


 気に入ったデザインのローブを手に取って見る。


 しかし、値札を見て驚愕した。


 お値段、金貨20枚! 高!


 俺は慌ててローブを元に戻し、他の防具の値札も確認した。


 最低でも金貨15枚からのお値段で、今の俺にはとても買えそうになかった。


 高いな、どうやら俺には早かったらしい。


 俺は少しばかり店内を眺めた後、店を後にした。


 防具は諦めて、普段着と下着類を買いに行こう。


 俺はマップで服屋を探して、服と下着を買いに行く事にする。


 よくよく考えたら、先ずはこっちを買うべきだったな。


 俺は適当な服と下着を数枚買い、宿へと向かう。


 宿へ向かう途中で俺の目に奴隷売場の看板が目に入ってきた。


 いや、マップ画面で検索していた時に気づいてはいたのだが、なんか背徳的な気がして避けていたのだ。


 だが、ここは異世界。


 ちょっと、ちょっとだけ覗いてみたい。


 そんな誘惑に駆られて、俺はフラフラと店の前へと脚を進めた。


 しかし、いざ目の前まで来ると店の中へと入る勇気はなかった。


 うん、入るのは止めておこう。


 どうせ、お金ないしな。


 ローブが金貨15枚とかするんだ。


 奴隷がそれ以下と言うことはないだろう。


 俺が立ち去ろうかと思った矢先、声をかけられた。


「おや、当店にご用ですかな?」


 声のした方を見ると、そこにはオールバックのおっちゃんが立っていた。


「いえ、お金もありませんし」


「そうですか、では見学だけでもどうですか? いい子がおりますよ」


「見学でお金を取られたりは」


「ははは、そんな悪徳な商売はしておりませんのでご安心ください」


 奴隷売りが悪徳じゃないのか、なんの冗談だろうか。


 だけど、見学か。折角だし、ちょっと見てみようかな。


「えっと、じゃあ、ちょっとだけ」


「かしこまりました。どうぞ、こちらへ」


 俺はオールバックのおっちゃんの後をフラフラとついていき、奴隷売場へと脚を踏み入れた。


 奴隷売場の中は鉄格子の檻の中に人間が入っていて、それがいくつも並んでいる。


「どのような奴隷をお捜しですか?」


「いえ、奴隷売場自体初めてなもので、どんな奴隷がいるんですか?」


「そうですね、ここはダンジョン都市ですので、戦闘用の奴隷が多いですね。勿論、単純な労働用の奴隷や性奴隷もおりますよ」


 性奴隷、やっぱりいるのか。


「私の思い違いでなければ、お客様は魔法使いとお見受けします。前衛の戦闘用奴隷は必要ありませんか?」


 前衛か。確かに前衛を担当してくれる者がいれば、俺は後ろから気弾を撃つのに集中出来て悪くないな。


「そう、ですね。前衛を担当してくれる奴隷がいれば、楽になるかもしれません」


「そうでしょう。こちらが戦闘用の奴隷達になります」


 そう言ってオールバックのおっちゃんは檻を手で指し示す。


 どうやら、この当たりの檻の中にいるのは戦闘用の奴隷らしい。


 檻の中を見るとごついおっちゃんが中に入っているのが見える。


 うん、要らないな。


 いくら戦闘用の奴隷が役に立つといっても、今の俺にこんなごついおっちゃん達は必要ない。


「ふむ、どうやらお気に召さなかったようですな。では、こちらにどうぞ」


 オールバックのおっちゃんは俺の表情が優れないと見て、違う檻の方へと案内した。


「こちらの奴隷達はいかがですかな?」


 そこの檻の中にいたのは見目麗しい、美少女や美女の奴隷だった。


 薄いぼろ切れを纏っていて、胸と下半身が僅かしか隠れていない。


 檻に入れられた美少女と言うだけで既にとてもエロかった。


「どうやら、お気に召したようですね」


「とても素晴らしいとは思いますが、今はお金がありません。彼女達はいくらくらいなんですか?」


「そうですな、右から順に金貨200枚、300枚、360枚、500枚、600枚になります」


 高! いや、そんなもんか。


「やっぱり、今の俺に届く金額じゃありませんね」


「いえ、お客様ならすぐにこれ位のお金を稼ぎだすと思いますよ」


「どうして、そう思うのですか?」


「魔法使いは稼ぎがいいのが普通です。お客様が私の考える通りの魔法使いならばすぐにここにいる奴隷は全て買えるようになるでしょう」


 俺はオールバックのおっちゃんの前で一度魔法を使った事がないのだが。


「ふふ、私、人を見る目には自身がありまして、お客様なら必ず上得意様になってくれると思っておりますよ」


「はあ、そうですか」


 俺はその後他の奴隷も見せて貰ってから奴隷売場を後にした。


「またのお越しをお待ちしております」


 オールバックのおっちゃんは最後にそう言って俺を見送った。


 俺が再度訪れるのを確信しているようだった。


 確かに、俺は揺れている。


 金貨を貯めれば、金さえ貯めれば、あんなことやこんなことが出来る奴隷が手に入るのだ。


 今日一日の稼ぎが金貨10枚。


 もっと時間をかけて潜れば倍近く稼げるはずだから、金貨20枚。


 日々の生活に必要なのが銀貨6枚程度だとすると、一日の儲けは金貨19枚と銀貨4枚。


 5日で金貨97枚。10日で194枚。


 一番高かった600枚の子までは、……31日あればいける。


 意外とすぐだな。


 ……よし、頑張ってお金を貯めよう。


 明日から頑張るぞ。


 俺は宿に戻って、スキル画面と真剣に向き合うことにした。


 基本の方針は命を大事にだ。


 今の所、気弾で問題なく魔物は倒せているので問題はない。


 それよりも何か不意に攻撃を受けた際に立て直せるだけの防御力が欲しいところだ。


 となると、候補にあがるのが、HP上昇のスキルと状態異常耐性。


 それと物理耐性と魔法耐性、回復魔法の5つだろう。


 HP上昇は最大レベルが9で1レベル毎にHPが100%上昇する。


 HPが0になれば恐らく死ぬと言うことを考えれば、真っ先に取得対象になるだろう。


 状態異常耐性は最大レベルが10で1レベルが上がる毎に10%の確率で状態異常をレジストするようだ。


 レベル10で100%になり、状態異常にかからなくなる。


 毒や麻痺って言うのは一番の脅威であることが多い。


 この状態異常耐性も真っ先に取得するべきスキルだと思う。


 物理耐性と魔法耐性は最大レベルが9で1レベル毎に10%のダメージカット効果がある。


 とても強力な防御系パッシブスキルなのでこれも優先的に取りたい。


 回復魔法は覚えれば自己回復が出来て、お金にも優しいはず、これも出来ればとりたい。


 考えた結果。とりあえず、状態異常耐性をレベル10まであげた。


 そしてHP上昇をレベル1にして、回復魔法を覚えておいた。


 魔法使いを名乗っているのに何の魔法も使えないのは不味いかなと思ったのだ。


 気弾を魔法と言い張ればいい気がするけど、回復魔法は色んな所で役に立ちそうだしな。


 派手な攻撃魔法を覚えてみたいと思ったけど、MPの管理が大変になりそうだし、気弾で魔物が倒せるなら無限に打てる気弾の方が使い勝手がよさそうだ。


 よし、今日はこれぐらいにして寝るか。



 次の日、俺は冒険者ギルドでエリシアさんから地図と魔物の情報を買う事にした。


 別に地図は買わなくてもいいけど、マップ画面の事を説明することは出来ないし、アイテム欄があるからそんな邪魔になるわけでもないので、とりあえず買っておくことにしたのだ。


「2層と3層の地図はこちらになります」


「ありがとうございます」


 俺はエリシアさんから2層と3層の地図受け取る。


「2層の魔物ですが、ウイークラビットとスモールベア、それと数は少ないですが、ビッグクロウが出現します。ビッグクロウは少し賢い魔物で隙を付くような攻撃をしてきますので、複数体と遭遇した時は逃げた方がいいでしょう。3層は出現する魔物は2層と変わりませんが、ウイークラビットの出現率が減って、ビッグクロウの出現率があがります。その分攻略が難しくなりますのでお気を付けください」


「なるほど、わかりました。気をつけます。ところで、毎回1階からダンジョンに潜るのって手間だと思うんですけど、何か良い方法ってないんですか?」


「すいません、まだ説明していませんでしたね。ダンジョンは5階毎にワープポイントがあります。5層に到着してワープポイントを設定すれば、次にダンジョンに入る時はそのワープポイントから攻略が可能なのです。後、ワープポイントのある部屋は安全地帯になっていて魔物も湧きませんから休息にも使えますよ」


 ワープポイント? なんだそれは?


「ワープポイントってなんですか? どうやって設定するんでしょうか?」


「ワープポイントと言うのは転移可能なエリアだと思ってください。利用方法ですが、冒険者カードにワープポイント設定機能があります。冒険者カードにワープポイントを設定することで、ダンジョンに入る際にそのワープポイントへ飛ぶ事ができます。ただし、ワープポイントは3カ所までしか設定できないのと、ダンジョンの入り口かワープポイント以外からは他のワープポイントへ飛ぶ事はできません」


「つまり、探索中に帰りたくなったら、近くのワープポイントまで行けば帰る事が出来るって事ですね」


「はい、その通りです」


「ダンジョンの入り口はワープポイントに設定しなくても飛ぶ事が出来るんですか?」


「はい、飛ぶ事が可能です」


 なるほど、随分便利な機能があるんだな。


 ダンジョンが何かよく分からないって言ってたし、このワープポイントと冒険者カードもよく分からないまま使ってるんだろうな。


 まあ、その当たりは俺が考えても仕方ない、使えるものは使わせて貰おう。


「あっ、そう言えばまだお伝えしてないことがありました」


 今度は何だろう?


「何ですか?」


「ダンジョンにはボス部屋という部屋が存在します。基本的には10層毎に存在して、ボスは倒されても一定周期で復活します。ボスが生きている間はボスを倒さないと次の層へ行けませんのでご注意ください」


「ボス部屋は他の冒険者が戦っている時も入れるんですか?」


「はい、入る事ができます」


 なるほど、入ったら倒すまで出られないとか言うわけじゃないのか。


 いや、もしかしたら下の階層ではそんな部屋もあるかもしれないし、思い込みは危険だな。


 よっぽど稼ぎがいいとか理由が無い限り、ボスに挑むのは止めておくか。


「わかりました。ありがとうございます。では行ってきます」


「はい、お気を付けて」


 俺は冒険者ギルドを後にして、ダンジョンへと向かった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

ダンジョンに潜ってハーレムを作ろうと思います ~あっ、何か俺だけレベルが上がるみたいですよ~ きよらかなこころ @secure_load

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ