読むたび、綴られた想いが語りかけてきます

胸に刺さる物語でした。

ひとりのキャラクターをこれだけ掘り下げた作品は、滅多にないと思います。あるときは妖精、またあるときは天使、そして本当の彼女は……。

軍務、政界の構成。現代的な街並み、とても未来的な宇宙戦艦。どれを取っても細かく書かれていて、疑問を挟む余地がありませんでした。
ちょっとした台詞。そのひとつからでも感じられるキャラクターの思惑。読者が考えることを前提とした作中のかけひき。

読みながら唸り、称賛を贈り続けたものです。

またこの作者が書いた作品を読みたい。
そう思わせるに充分な、面白さと楽しさと実直さに溢れた物語です。

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