形があるようでいて……

作中で、あるものは触れ、あるものは届かない。

でも、ふと気づきます。触れていたのは幻か。

東京に降る雪は、雪として形があるようでいて、すぐに溶けて消えてしまいます。

形がすぐになくなるものへの託し方が素晴らしい一作です。

そして心の底にずしりと残ります。

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