第184話 7号、何かゴメン。

ハイどうも~。

7号にお尻ぺんぺんしてたらプレイヤーさんが来ちゃいました。

初プレイヤーさんにお恥ずかしい所を見せてしまいましたオハナです。


だって仕方ないじゃない?


初プレイヤーさんだと思ったんだもの!


これはもう盛り上げるためにノリノリでロールプレイングするしかないじゃない!





………振り返ると7号が「よっ!」って気安い感じに手を上げてたのよ。



これはもう7号有罪ギルティで仕方ないじゃない?

例え「虐待だー」とか言われようともこの気持ち――――――この恥ずかしさは共感性羞恥で人が殺せるレベルだと思うの。


皆にも届け――――――!!

(※オハナは今恥ずかしさで混乱しています、決して共感しないでください)





………………………ふぅ。共感性羞恥テロをしてちょっと気が晴れた。







「僕の名前はSOU。職業は〖侍〗だ」


そう名乗って刀を向け、じりじりとにじり寄ってくる。

真面目な表情で向かってきてくれてるとこ悪いんだけど、オハナの方はまだそのシリアスに対処できるような心境じゃないからふと思ってしまったのが、


………まだSOUさんの間合いじゃないんだ?


前衛職って言うのか、接近戦が得意な職業の人って一気に間合いを詰めるだとか、そんな〖スキル〗を持ってたりするものなんじゃないの?


正直オハナはいつでも攻撃可能なんだけども、此処まで辿り着いた初めてのプレイヤーさんだから多少はサービスしてあげよっかな。

初手を譲ってあげる気満々のオハナだけど、向こうはそんなの知る由もないからじりじりとじれったい近付き方をしてくる。


「そんなに警戒しなくても良いですよ?アナタの間合いから始めてあげますから」


一応気を使ってそう言ってみたんだけど結果は逆効果。

………あ~あ。オハナの言葉で完全に動きが停まっちゃったよ。

余計な事言っちゃったかな?近付いてるのバレてないつもりだった?

もしそうだとしたら実戦経験少なすぎじゃないかな?

もしかしてプレイヤーとの戦いに全然慣れてない?

今までレベル上げだとかはNPCだけを相手にしてた界隈の人かな?

でも〖世界大戦〗に参加してたらほぼ強制的にPVPやらされるはずだから、PVPの経験値は嫌でも高くなるはずなんだけど………まぁどうしても苦手な人も居るか。

それにしても職業〖侍〗って上級職だったはずだから、NPCだけで必要レベルに到達するのって相当キツかったんじゃないかな?お疲れ様だね。


考えてても仕方ないし、待っていても今以上近付いてくる気配は無さそうだったので今度はオハナからずんずん近付いて行くことにした。

オハナが動き出した事でビックリしたのか、SOUさんはビクッと飛び跳ねていた。


「四戦法陣ッ!!!」


焦った様子のSOUさんが何かスキルを使ったみたい、半透明の黒いドームみたいなのがゆっくりとSOUさんを中心に広がっていく。

スキルを使ってる間SOUさんは動けないみたい、焦り顔のままでスキルを解除する気配はない。オハナが接近してきたから思わず使っちゃった感じかな?


改めてゆっくり近づいて来る黒いドームを見つめる。


………このまま素直に巻き込まれてあげても良いんだけど、何かすごーく嫌な予感がする!!


オハナはそこからノータイムで蔓で拘束した7号を黒いドームへと投げ込む。

バチバチという音を発しながらドーム内に吸い込まれていく7号、完全に入った後はドームの拡大は止まり、ドームの中には呆然とするSOUさんと漸く解放されてもまだ地面に伸びてる7号が居た。

7号をよく見ると地面に倒れたまま細かく痙攣してるんだけど!?


ドームに入る時のバチバチ音は演出じゃなかったの………?

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魔物だもの 暑がりのナマケモノ @rigatua

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