いわゆる追放系、ザマァなのですが、
ココに優しさが溢れている。
精霊王というスキル。
それは、伝説の生物をや衣装としたスキルで。
S級パーティーは主人公フライに支えられていたことも分からず彼を追放。そして……。
というストーリーなのですが、注目すべきは主人公フライの優しさでしょうか。
ザマァ系というのは、見返した爽快感を求める面があるように思います。
ただネチッコイ執念とは、無縁で。
何故なら、フライは彼を慕う目の前の人を守るために、最善を尽くそうと努力を止めないから。
王やリーダーという役割は、力で屈服させて、強引に引き連れる存在ではないはず。それを物語で体現した作品のような気がします。
フライ自身、支えるだけの役割に悩みます。
でも、人にはそれぞれの役割があり。その役割を信頼して背中を預ける。
運命と言っても良い精霊たちとの出会い、そして信頼と絆が
フライ達を強くしていく。
さぁ、唯一王即位の瞬間を
一緒に見届けようじゃありませんか。
ちょっとこの王様、恋の鈍感スキルがカンストしてるけどね。
実は個人的に追放ものを読んだことがなかったので、こういう世界かと新鮮さを感じながら読ませていただきました。
主人公のフライは幼馴染と共にパーティーを組んでいたが、気づけば戦闘で活躍していないからと、最高難度のダンジョン内でパーティーを首になる。
しかし彼には精霊王のスキルがあり、それこそが皆を強くしていた。
そんな中、フライは彼の力を知る遺跡にいた少女、フリーゼと出会い、彼女を始めとした新たな仲間達と共に活躍をしていく。
と、ある意味で王道らしい物語が基本にはあり、追放されたパーティーの凋落との対比で話を見せていく感じになるのですが。
確かに主人公追放した幼馴染達の凋落はあるのですが、何だかんだで元仲間にすら情を見せるフライの優しさは、物語の中できらりと光ります。
勿論新たな仲間との冒険だけでなく、元パーティーメンバーとの因縁なども合間合間に描かれていきますが、その勧善懲悪っぷりと合わせ、色々な一面を見せてくれます。
一人称ながら、描写と台詞のバランスが良いので「台詞回しばかりだとちょっと……」という方も安心して読める本作。
皆様も是非読んでみてください!\\\\٩( 'ω' )و ////