私の身近に俳句はなく、名実、著者の俳句群が初めてだったりする。
なのに触ったのは「花」の名が多いことに気づいたからだ。
花はいい、世の中で大好きなものだ。
もちろん、世の移ろいを歌うのも「俳句」の形だし、花ばかりに括る訳にはいかない。
と!
言いつつ、読んでいった。驚いたのは「季語」だった。いやはや、まったく触ってこなかった界隈のせいで「え、これ季語なの?」と「精霊」を見て思った。世の中不思議。つまり「俳句」は不思議な世界だった。
一字でも気になって読んだのは正解だったのだ。新たな世界を開きたい方は歌ってみるといいと思う。おすすめです。
ちなみに私が、この中で気に入ったのは、
〇
・三人であるいた道や花の雲
・葉ざくらは塩づけにせん花のあと
・公園の名はわすれけりさるすべり
〇
である。それぞれ、誰と歩く、美味しい、時間と欲望ばかりだ。
そこには「誰か」がいる。そんな句が好きなんだろうと思う。
第三部から読み始めてしまったので、遡り著書作品を見たい。
完成済みの『俳句のようなもの』『新青丹句集(俳句のようなもの 第2部)』で詠まれた句に、連載中の『青丹俳句サロン(「俳句のようなもの」第3部)』の句を足すと、682句(2021/12/13。まちがっていたらすみません)。
『俳句のようなもの』の公開日が2017年7月13日なので、あしかけ4年以上になる。いやはや、おつかれさまです。
このままのペースで行くと、千句達成は、2024年の暮れくらいでしょうか(わたし、生きているかな)。
これからも楽しみにしております。
以下に、『青丹俳句サロン(「俳句のようなもの」第3部)』の中で、私の好きな句を勝手に紹介いたします。
◎歯医者へとしかられにいくさむさかな
・枯れてより幽霊花の盛りかな
・ながき日の終はりや魚のはねる音
・百物語さすがにほらをふく夜かな
・それがしも一句ひねらんほととぎす
・病院の廊下をのぼるさむさかな
いい句ばかりでしょう?