終末を間近に控えた現代……来たるその日の為に神と悪魔は先導者を集い、新世界にとって必要のない者を粛清していくという物語。
日常に潜むクズのような人間を粛清する場面もあれば、先導者同士の奇能バトルもありと、現実と非現実が交ざり合う、まさに骨太ダークファンタジーです!
神だから正義で悪魔だから悪という単純な話ではなく、どちらの言い分も理解できて、まるで読者である我々に「君ならどうする?」と問われているかのよう。
だからこそ面白い! ただ読むだけではなく、考えさせてくれる作品です!
あと随所にプロレスネタがあるので知ってると面白いかもしれません(笑)
というわけで、読んでみな……飛ぶぞ!
第一部「終末を望む者」編までを読んだうえでのレビューです。
本作は、神と悪魔の陣営にわかれて戦う異能バトル物としてはじまるのですが、まずもって登場人物たちが魅力的です。第一部だけでも、それなりの数のキャラクターたちが出てくるものの、その全員が個性的という贅沢さ。
加えて、その登場人物たちが使う特殊な能力――奇能が面白い。キャラクター同様に、たくさん出てきます。それら奇能もきっちりと書きわけられているので、このキャラの奇能はどんなふうだろう、と想像するだけでも楽しいです!
筆致が軽やかなため、ストーリー展開もテンポがいい。
異能バトル物が好きな人に、ぜひ、おすすめです!
~本編より抜粋~
いまの世界は終末を迎え、そしてその後に人類にとって理想郷とも呼ぶべき新世界が創世される。その後の新世界創世のために、悪魔と呼ばれる存在から指名された先導者エバンジェリストたち。
終末までにできるだけ多く、理に従う人間を増やす使命がある。
また、新世界創世へ向け、邪魔となる連中を粛清するという使命も。
悪魔から与えられた奇能という能力を使い、理に従う人間のみで構成される新世界創世を目指す者たちが、夢城真樹(悪魔)の許、そうでない者たちを粛清していく。
一方、天園司(神)は、情深き者だけで構成される終末後の新世界を創生するために敵対する。
どちらが正しくてどちらが間違っているのか、というよりは、どちらも正しいけどもどちらを選ぶかという難しい選択という感じ。
まだ序盤を読んでいる自分には、今のところはまだどちらも選べなさそうです。
是非の行方が気になります。
現代ファンタジー好きな方、おススメの作品です!
堕落した世界をリセットするために、世界にはいずれ終末が訪れます。
人間に情を与えた神と、理を与えた悪魔。終末までに人間は、どちらに従うのか選ばなくてはいけません。
本作では、神と悪魔、異なる「正義」がぶつかり合い、重層的な物語が展開されます。
情と理という人の心のあり様にテーマが置かれているため、それぞれの登場人物の心理描写が赤裸々でとても深く、自然と物語に没入できます。
神側・悪魔側の正義に納得する部分もあれば、「いやいやそれは……!」と反論をしたくなることも。人間として正しいこととは何か、そもそも正しいとは何であるのか。読者によって、感じ方はそれぞれだと思います。
このような深いテーマを扱いつつも、ストーリーはテンポ良く進むので、続きが気になり次々と読み進められるはずですよ!
ぜひ、多くの方にこの世界観に浸っていだきたいです。
※ 終末を望む者編 を読みつつのレビューです。
古来より争いが絶えない天使と悪魔。善と悪。光と影。カードの様に常に表裏一体となっている。幾度となく繰り返される天魔大戦。天使と悪魔。彼等が言う、終末とは本当に楽園なのだろうか?
悪魔の先導者と神の先導者とを争わせ、漁夫の利を得ようとする天帝という謎の第三の勢力。果たして、天帝と悪魔と天使の交える戦いの先には、終末という楽園は来るのだろうか?
天使と悪魔の先導者となると、奇能という特殊能力を与えられる。特殊かつ奇抜な能力を持って相手を粛清する様は、どこかのアニメで見たスタンドを彷彿させる。
JOJO好きか、プロレス好きなら堪らない作品かと思います。
天使と悪魔は一体、どちらが正しいのか?それは、アナタの判断でどうぞ……。
人間が堕落した現代において、
何が正しいのか、何が正義かを問い、神と悪魔の先導者達は新世界に相応しい人間と相応しくない人間を選別していきます。
そして相応しくない人間には粛清を行います。
先導者というのは、神と悪魔に「奇能」と呼ばれる特殊能力を与えられた者達です。
その「奇能」を与えられた者は、通常の人間の何倍もの身体能力を発揮することができます。
それだけではなく、独自の使い魔のような存在を使役し、粛清や熱いバトルを繰り広げます。
どちらが正義かを問うような、私好みの熱いバトルもあります(笑)
神が正義、悪魔が悪と言ったようなものではなく、それぞれが正義を持って戦います。
はたして、この戦いの末に待ち受けるものは……
作者様はプロレスがお好きなようで、所々にプロレスのパロディネタがあるようです。私はプロレスは分かりません(汗)
しかし、そんな私でも問題なく楽しめます!
いい意味で癖が強く、洗練された物語をお探しの方、是非ともご覧になってはいかがでしょうか。
最初見た時は凄く大きい風呂敷を広げているなあと思っていましたが、舞台を主に大学でキャラクターを魅力的に表現することで神聖さは残しつつも身近なものに感じる不思議な気持ちに。私もまだ読んでいる途中なのでこれからどうなっていくのか、終末にはいったいどのような形で世界が終わるのか、その時キャラクターたちがどうなってしまうのか、分かりませんがわくわくしながら読んでいます。
各話がちょうどいい長さでまとめられているのでとても読みやすいですし、キャラクターの名前も神側と悪魔側で覚えやすいように工夫されている点も素晴らしいと思います。
是非一度ご一読ください。