リアリティのある「物語」だからこそ、読後、続きを欲してしまう

我々はふと、こう考えることがある。
「男女の間に友情は存在するのか」と。

この物語が、長年にわたる問題を一挙に解決するとは言わない。
しかしこれは、一つの、すぐそこにあり得る物語。まるで私小説かと勘ぐってしまうくらい、リアリティに満ち溢れた物語。
それ故、読者はひとつの事例として、本作を読む事ができる。

登場人物は今後、どう生きてゆくのか。
数年後の物語を読者自身に「創作」させる感化力がある。