その少女、ティアナは――盗賊のとんでもないものを盗んでいきました。

この物語は――ほろ苦い過去を持つ男が、無垢な少女と出会うことにより、過去に向き合い、「再生」していく物語です。

――酔っぱらった壮年の盗賊、ハリスは大金を手に入れたばかり。
酒をしこたま呑んだら、お次は女……といったところから始まる、この物語。
そしてタイトルどおり、奴隷として売られていた少女・ティアナを買ったところから、ハリスの運命が変わります。
気高きおっさんであるハリスは、ティアナを抱こうとするも、彼女の純真さに触れ、「もうちょっと育ててから」――と。

――そうこうするうちに、女神官エイリアや、魔法使いジーナといった美女たちとの縁ができ、元々の朋友であった聖騎士ゼークトのような好漢との縁が生き、ハリスの運命は決して楽ではありませんが、少女ティアナを「育てる」ために、前を向くことになります。
かつて放り出した過去をも見つめながら。


単に美少女や美女にモテモテといった話ではなく(そういうところもありますが)、盗賊ハリスが冒険に謀略にと挑み、そしてどう切り抜けていくか、という面白さもあります。
随所に作者の小ネタも光るこの一作、是非ご一読下さい。

……「最高神祇官」とか使ってくる人、初めて見たよ^^;
ではではノシ

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