作家の皆様方、書きかけで未完の物語がありましたら、文部科学省 物語終了課までご連絡下さい。
連絡されましたら係の者が向かいますので指示に従って下さい。未完の物語は暴走し人を飲み込むことがありますので取り扱いには注意が必要です。
そうこれは物語を終わらせる為の公務員の奮闘(涙あり、笑あり)の物語。終わらない物語の数だけ彼らの物語も終わることはないのです。
物語を完結させる難しさを面白、楽しく教えてくれます。あの手この手で物語を終わらせようとするのが本当に面白い! 執筆の参考になるかも!?
公務員ならではの苦労や私生活の悩みなんかも面白エピソード多めで楽しませてくれます。
では作家の皆さんはこの物語を読んだらすぐに執筆を開始して完結へ向けて頑張って下さい。公務員だって人間ですから彼らを休ませてあげないと。
おっとでも『夢オチ』は使わないで下さいね。あれ、大臣の承認がいりますからね。
ここまで書いておきながらミカン色の髪の子とミカンしたいなって思うんですよね私は……
この世の中に溢れている、終われなかった物語たち。
文部科学省・地方文化局の物語終了課は、そんな物語たちに終わりという安息を与えるための存在。
夢オチや「めでたしめでたし」を封じてくる政治家の嫌がらせに耐えながら、物語終了課は今日も必死に終わらない物語と格闘している——
作中随所に散りばめられた、読む人を楽しませる工夫。
勢いがありながら、それでいてしっかりと一つ一つの章がお話としてまとめられている構成。
ファンタジーとリアリティの絶妙な融合。
どこを取っても大変魅力的なお話です。
全体を貫く雰囲気が明るくて、それでいてどこか爽やかで。
どんな人でも楽しめると思いますが、特に元気のない人には読んで欲しい一作です。きっと、元気になれますから。
物語終了課とは、作者の都合によって「終わらなかった」物語を、終わらせる課である。しかも、終わらせる方法にも法律があり、そこがまた物語終了課に所属する人たちの胃を痛めさせ、頭を締め付けていた。
それでも、終わらせないといけない。なぜなら、未完の作品は「危険」だから。そうそう、夢オチもアレだからね。
まず、本間さんのキャラが良い!
仕事に疲れた様子から、ちょっとお茶目(?)なやりとりまで、人間らしさが全面に出ていて共感度が高いです。
定時?そんなのないですって!
本間さん!今日は、最近良く見る「異世界転生」ですよ!お手伝いさせていただきます!!(笑)
あ、ストーカーに関しては頑張ってください(笑)
それに、サブタイも良いです。クスッと笑えるものばかり。しかも、「あるある」と首を縦に振ってしまうものが多く、「あー、これ私やったわ」と、物書きなら申し訳なくなるレベルのものが多数あります。
読み進めた感想
物語終了課で働いてみたいな!→あ、ごめん。これ、私やったことあるわ。残業めんご!→働いてみたいとか言ってごめんなさい、無理です……→あー、ごめんなさい。B級大好きです→うん、やっぱり本間さんたちと働きたい!都道さんかっけぇ!!
結論:物語終了課で働きたい!
みなさんにおすすめしたいですが、まずは物書きのみなさん!1度読んでみてください!!
架空の公務員職「物語終了課」で働く三十路の係長が、作者が未完で投げた作品の結末に頭を悩ませたり、暴走した物語に飲み込まれたり、現実の個性的な人間関係に振り回されたりする、メタフィクション風味のお仕事ドラマです。
終了できなかった物語はまれに暴走し、周囲を飲み込んでしまう……という設定の元で、未完結の物語に結末をつける公務員の奮闘がコミカルかつ文学ネタたっぷりに描かれてゆきます。近代から現代の有名作家や作品にまつわる小ネタとか、小説を書く読むする時のあるあるネタなど、作者様の引き出しの広さが物語に味わいを添えていて、飽きさせません。
主人公の本間氏はとてもお人好しで苦労性でちょっと不運スキル持ちですが、自己主張の強い新人や暴走災害的な友人、強引な女子高生……などに振り回されながら頑張る姿は、微笑ましいです。
各章ごとに物語が纏められた短編連作風の長編なので、サクサクと読めますし、完結していますので安心です。
ぜひご一読ください。
この物語は主人公、本間 続の受難(お仕事)がメインのストーリーです。
一つ一つの章がコンパクトで、かなりハイテンポで物語が進むこの作品はサクサクと読むことが出来るのですが。。。
このお話を通勤や通学などの片手間に、人前で読むことはオススメしません。
何故ならこの作品は、随所に吹き出しポイントが!まるで対読者地雷の如く、バラ撒かれているからデス!!!
そうです、かく言うこの私も被害者デス。。。職場の昼休み、シン。。。としていた最中に地雷に吹き飛ばされ、プフッ!な私へと向けられた、同僚達の白い目。今思い出しても。。。w
てな訳で、アナタもこの地雷(笑い)を避けきる自信がおありなら、一踏みいかがデス???w
ご家庭にエタった物語はありませんか? 「それ」は、あなたに見捨てられ、忘れ去られた後、どうなるのでしょうか。
主人公・本間 続は、見捨てられ忘れ去られた物語の暴走を防ぎ、また、起こってしまった「物語の暴走」を終わらせる、その名も「物語終了課」に勤務する公務員です。世間一般には知られていませんが、終了させられなかった物語は暴走し、その物語世界に現実の人々を飲み込むのです。物語世界とは言え、その中で死ねば現実でも死ぬし、物語世界に飲み込まれて帰ってこなくなった人もいます。それを解決するために物語終了課はあるのです。
ウェブ小説の在り方を逆手に取った優れた世界観、現在の流行を巧みに取り入れた物語、主人公の本間続を取り巻く魅力ある人々、「もっと読みたい! 永久に読んでいたい!」と、この物語と矛盾した願いを持ってしまいます。
ところで、さっきから鈴の音が聞こえてきませんか? それは……。
自分は怒りを糧に物語を創作してきた。物語創作を包む現状も、社会も、自分さえも呪い、否定し、話を書いてきた。
だから、この『物語終了課』を見始めた時、新人の物語に対するあまりの仕打ちに思わず『物語側』の立場に立ってキレてしまった。
ところがどっこい!
主人公の物語に対する真摯な姿勢に怒りは霧散してしまった。
ぼやきながらも物語の登場人物含めて物語に対して非情になれないところなど。
なんか、こう、物語世界を見守る優しいまなざしを感じるのだ。
きっと作者さんは全てを『肯定』して物語を紡いでいるのだと思う。
全てを『否定』し怒りに任せて書き殴った自分と違って。ほんと、対極だと思う。
あぁ、すっかりココロが『浄化』されてしまったよ。
自分の再創作に向けてリハビリが必要だわ(゜▽゜*)
内容については他の方のレビューで十分に紹介されているので省きます。
自分が言いたいのは何と言っても、「この作品は物書きなら読んでおくべきだ!」ということです。
文章も上手く、笑いのセンスも光っているのですが、本作を読んで一番心に刺さったのは創作物に対する心構えです。
『心に刺さった』は「感動した」という意味でもあり、「ダメージを負った」という意味でもあります。
小説を書き始めたはいいものの、未完のまま放置したり、終わらせたくなって雑に締めくくったり……。
そんな自分に『戒め』となって刺さりました。
物語はちゃんと書き終えてあげよう。
改めてそう思いました。
小説や漫画・ドラマなんかでよく見る展開。
主人公のピンチ!!
さあ、この後どうなるんだ!?
“ この連載小説は未完結のまま半年以上の間、更新されていません。”
ぎゃあああああぁぁぁぁぁぁ!?
そんな経験が貴方にもあるだろう?
これはそんな物語にケリをつけてくれる、とある役所のとある課のお話。
ケリをつけてくれると言っても、そこはお役所の役人仕事な訳で。
物語中に特に明記されてないからといってミステリーの犯人を幽霊にしたり、夢オチにしたりとやりたい放題。
かと思ったらそんな便利過ぎる手法には大臣の許可が必要だったりと、結構ままならなかったり。
で、なぜ彼等はここまで躍起になって物語の終了を肩代わりしてまで行うのか?
うん、良い質問だ。
……貴方はこんな都市伝説を聞いた事は無いかい?
未完のまま放置された物語のキャラクターが、その事を恨んで化けて出てくるって話さ。
なんだよ、本当な訳無いだろ。
でもその都市伝説と関係があるってもっぱらの噂なんだよな。
ハハハ、ごめんごめん。
思わせぶりなセリフを言っちゃったね。
でも本当、世の中には何の為にあるのかよく分からない課があるよね。
まぁそんなわけで、今日はお話を聞いてくれてありがとう。
気を付けて帰りなよ。
ふぅ、未完の物語のキャラクターが化けて出る、か。
馬鹿馬鹿しい、そんな訳ないだろう。
何故なら本当は──。
おっとこれ以上はいけない。
……でもどうしてもというなら、覗いてみるといいさ。
後戻り出来なくなっても良いなら、ね。
誰もが簡単に小説を発表できる時代。最初は確かに面白い。良いネタだと思うストーリーもある……が、大半は話が進むにつれ単調になり、最後は作者も飽きるのか中途半端な終わり方が多い(スミマセン人のことを言えませんが……)。連載中のまま放置なんてのもある。
それを逆手に取った作品である。その発想も凄いが、それを面白い話にするのは至難の業だと思う。
しかし、本当に面白い! 主人公は冴えない中年男性。いつも愚痴ばかり。それだけでも読む気が失せる……筈だが何故か読むのが止まらない。
いろいろやらかす新人や、中年をストーカーする女子高生など、個性の強い登場人物も魅力的である。
もっと沢山の人に読んで欲しい! 文句なしにオススメの作品です!