夜の生活の歴史ってね♡3「明ヨロ」番外編


【日本の古代は一婦多夫制】


 女が家に嫁ぐという武家制度の前、例えば平安時代、貴族階級の男は女の家に通う、いわゆる漫画「サザエさん」のマスオさんだった。


 雅な手紙のやりとりをして、焦らしたり焦らされたりの駆け引きがあり、最終的に男は女の家に泊まり、『きぬぎぬの朝』つまり結婚に至るのだ。


 薄衣におおわれ、夜の星明かりのもと、ほとんど顔をみずに事がなされる。


(「事」って何と聞くサンタさんを信じる良い子ちゃんたちへ、「事」とは一緒にお菓子を食べることです。夜に甘いものを食べると体に悪いから、良い子は決して真似してはいけません)


 さて、平安時代、貴族男が女を選ぶ条件は、髪の長さと艶の美しさ、そして、恋文のセンスと機微きびにあった。


 いい男をつかまえ、めでたく夜をすごす。

 こうした平安時代の性事情、源氏物語で語られている。


 この中でも秀逸なのが、『末摘花(すえつくはな)』の章だ。


 評判の人気女性を射止めた光源氏。翌朝、はじめて末摘花の顔を見て、ぎょっとする、ほんと失礼な男だ。


「座高が高く、やせ細っていて顔は青白い、中でも鼻が大きく垂れ下がって像の鼻のよう、その先は赤くなっているのが酷い」と、散々な言われようで、天下のイケメン、困ったなんてことが書いてある。


 まあ、優柔不断の光源氏だから、こんな文句をつけながら、この後も末摘花の面倒をみる。ま、そこところは、さすがです。


 ともかく、子どもは男が支援して女の家で育つのが普通だった。


 一方、平安時代の庶民といえば、こちらは、ほとんど原始時代と変わらない。


 竪穴式住居という縄文時代の家にまだ住んでいる庶民にとって、夜這いが常識。夜這い、うん、これ以上は書くまい。


(良い子のみなさんは、決して先生に聞いてはいけません。この毒にも薬にもならないはずの「明智光秀によろしく」が有害図書として認定されては困る)


 庶民にとっては平安から室町時代、戦国時代と時代は移っても、こうした家族形式に変化はなかった。


 日本で完全な一夫一婦制がまかり通るようになったのは、戦後、キリスト教的倫理観が入ってからだ。


 戦国時代に宣教師ルイス・フロイスが見た日本は異常に乱れていたようだ。


 彼は、そのあたりのことを詳細に書き、しきりに嘆いている。


 大きな祭りがあれば、森に入って男女入り乱れて乱交、お寺の尼さんでさえ娼婦に近いと書いている。


 ま、大きなお世話じゃ。


というわけで、ここで、終わりよ、うっふん

(ここで、一応、お色気いれとく、にしても色気がない自分)


(不定期につづく)



「【本能寺への道】明智光秀と私の憂鬱な日々」明智光秀の続編は、下記で連載しております。

https://kakuyomu.jp/works/1177354054919330401/episodes/1177354054921022447

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明智光秀によろしく 雨 杜和(あめ とわ) @amelish

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