第6話 清濁を併せ飲む その1
その辺の類に類別される僕らは…。
時代時代に呼び名は変わっても大人しくてお人好し風な弱者として小馬鹿にさ
れて来た。
ゆとり?オタク?揶揄され続けるマイナス系のイメージがマイナスだけじゃ無
いという本領を発揮するチャンスかも知れない。
勝手な定義で括られる事にうんざりしている気持ちが沸々と湧いてくる。
お人好しな善人なりの知恵があるんだから。
最大パワーで思考して考えねば。
でも時間が無い。
そんな時の弱者なりの慣れ親しんだ手がある。
劣っていると決めつける相手ほど扱い易い者は無し…。
勝ったと常に思う強者が利する観点とまるっきし違う弱者の観点は負けた状態が
実は嬉しい状態であったりする。
それでは希望をダラダラと言わせて貰いまーす。
「え〜と、秘密基地はね秘密基地に対して夢を描く多くの人々の思いの結晶なん
だ よ、だからその中身は皆んなの想い全てから取り入れて欲しいと思うのです」
「それに秘密基地にはですね、首領を補佐する魅力的で力ある有能な補佐役が必ず
困った事の解決策を提案してくれて必ず必ず解決してくれるんだよ。自立型AIの
様にね何でも知ってて経験した事をどんどん吸収して常に進化を続ける賢い賢い
賢人の様な永遠のパートナー達なんだ」
「一番大事な事は首領である僕を絶対的な存在として心酔してて秘密基地全ての事
物もそれで統一されてる理想郷:シャングリラなんだよ」
ダラダラと喋られると何故か聞き手は自分が上位だと錯覚して思考が鈍感になる
「ダラダラと脈絡の無い希望だが聞き遂げよう」と、少し眠たそうにミカエルがま
とめに入る。
秘密基地という能力は、
1。秘密基地を夢見る者全ての想いを元にして機能実現される。
2。秘密基地の付随機能として不死な発展型大賢者が附帯する。
※大賢者は魅力的な存在であるが故に数多の魅力を網羅する為に複数の武も兼ね
備えた女人型。
3。
※理想郷:シャングリラの様な様相をも備える。
大天使長ミカエルのまとめはダラダラと喋った希望を単語一つも漏らさない精度
で仕様化してくれた。
それは機械的な翻訳機の様にキーワードを漏らさず反映している。
ミカエルさんが一語一語を吟味してるのでは無く、意味する事柄を漏れなく構成
させている様だ。
まとまった仕様は如何様にも解釈出来る穴だらけ仕様の完成だ。
やった!と内心ほくそ笑む。
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