いってらっしゃい
君は旅に出る
強風が吹く谷
陽も届かぬ森
飛沫も凍る河
石を焼く荒野
あらゆる困難が迫りくる 当たり前の日常へ
生命を賭けて漸く進める ただ普通の日々へ
手には一枚の 純白の紙
これから君が 描く地図
数えきれない苦悩は ここに置いて行けばいい
楽しい思い出だけを 両手に持って行けばいい
心地の良い風
涼やかな日影
清涼なる飛沫
温かな大地の
先に待つのは三千世界
いってらっしゃい
どれだけ遠く離れても 宇宙は君のものだ
だから安心して 離れ離れになろう
君の宇宙に 僕は居るから
いってらっしゃい
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★137 エッセイ・ノンフィクション 連載中 50話
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