言葉遊び。昔を想い、郷愁を感じる作品

友達と雑談しながら歩く学校の帰り道は楽しい。この物語は、その当たり前を思い出させてくれる。

“林”という共通の名前で仲良くなった二人は、授業での林いじりをきっかけに、変わってしまった故郷について想いを馳せる。
言葉遊びを通じて、二人の間に共通の世界を作りながら、バカみたいな話や、男子中学生らしく憧れの女性に関しての話を紡ぎつつ、家路につく。

いくつになっても、このときの思い出は忘れがたく、また、読者の心にもある故郷を想起させてくれる。
ビルが生え、コンクリートジャングルと化してしまった都会にも、郷愁を感じられるのだろうか。この二人が大人になったとき、どのように思うのか、とても興味深い。

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