彼女のコーヒーゼリーに身をゆだねたら、宇宙みたいに価値観が広がった日常

お昼にしょっぱいものを食べたのでデザートは甘いものを食べたいなと思っていたところ、つい、この話に吸い寄せられてしまいました。

物語の要旨としては、主人公の拓哉が、大変仲のいい幼馴染の舞と喫茶店でデートしている日常を切り取った微笑ましい話。舞と喫茶店でおやつを食べる拓哉は、彼女の発言に困惑する。

「コーヒーゼリーって宇宙なんだよ!」
 この発言に拓哉は素直に「変だ」と感じる。

 その他にも、今朝、舞は拓哉に変な発言を繰り返していた。

「エスカレーターってさ、地球の回転を感じさせないための道具なんだよ」
「本棚の奥ってさ、本の世界と繋がってるんだよ。だからあの隙間に手を入れてみ? 吸い込まれるよ?」

どれも、一見すると不思議ちゃんな発言だが、それでも彼女にコーヒーゼリーを一口貰うと彼女の言葉が真実だと知る。

「ああ、コーヒーゼリーは宇宙だ」と。そして改めて彼女の考えを咀嚼し、「思ったより奇妙では無い」なと思うようになる。

物語を通して、僕は微笑ましい日常を垣間見させてもらった嬉しさと、人の価値観を通して自分の価値観が広がる喜びを体験させてもらいました。

人と関わること、そして一度他人の価値観を受け入れる楽しさが、この話には詰まっているんじゃないかなと思えました。

おすすめです。