概要
その色は君のすぐ近くにある。
武蔵野という場所に住んでいた時の体験を基に、日常を描いてみました。物語のキーとなる動物の表現が文章中などに散りばめられているので、是非探してみて下さい。
おすすめレビュー
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- ★★ Very Good!!青と橙が示す世界
構造色とは、光の波長程度の微細構造によって生じる発色現象。
玉虫やシャボン玉の輝きのことです。
その構造色を持つカワセミの美しい翡翠色は、その中でも珍しいnon-iridescence(ノンイリデセンス)と言って、色の変化が少ない構造色なんだそうです。
更にカワセミの幻想さを引き立てるオレンジ。
青と橙は、補色色相配色。
特にこの二色では、明度差があるため、明暗のバランスが取れ、明快で爽やかな配色になりやすいそうです。
夏の風景や、川蝉の配色から、登場人物の関係性を想起させる意図を見出すのは、読み手の考えすぎなのでしょうか?
ただ、調和や不変性から、実際の美しい情景を描き出したいという…続きを読む