手を取り、歩き出した先の未来へ

働いていた場所が倒産し、寮を追い出されてしまった主人公、牧瀬陽人。
路頭に迷った彼が倒れ込んでいると、降ってくる一つの声が。
目を開け、飛び込んできたのは、鍛え上げられた筋肉と、鋭い目つき。
え、ヤクザかな。俺死ぬかも、などと頭の中で失礼なことを並べていたのだが、話してみると……

男性との出会いが陽人の人生を変えていく。
彼の手を取り、歩き出した先に広がる景色は、どんな色をしているだろう。

読んでいると、胸の中にポカポカした感情が流れ込みます。作者様が丁寧に物語を綴り、登場人物たちが心を通わせながら歩いているからでしょう。

大人になるにつれて、どこかに置き忘れてしまった何かを、そっと差し出してくれる。そんな優しく温かい物語です。
ぜひ、みなさんもご一読を。

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