二人の若いピアニストのプレリュード

今も子どもたちの25%が習い事にしているピアノ。身近にあるこの楽器とその弾き手を題材にした物語はたくさんあります。
弾き手の努力、ライバルとの競争などそこにはドラマがたくさんあるから、その分だけ物語が生まれるのでしょう。

この作品は、これからピアニストになる二人の男の子の物語です。

一方で書かれているのは彼らの周りの家族のこと。特に、彼らの母親を中心に、女性の在り方が描かれています。

進路、進学、結婚に妊娠、出産、子育てに老後の親の世話。
女性の一生は、何かを選び何かを捨てる、そんな選択を迫られる枝分かればかりの細い道のようであることを、この作品を読んで考えさせられました。

現在連載中のこの小説の中で、まだ小学生の主人公二人のこれからの成長が、それぞれの母や祖母、その他、学校の女性教諭や父親の恋人の人生の選択にどのような影響を与えるのか、また彼女たちが選択してきた経験が、二人の主人公にどのような影響を与えるのか、物語の続きが楽しみです。