概要
私に科される罰は「孤独」だ。
あらすじ:言語や記号を介さずテレパシーの様に意思や心情を直接相手に伝える「表象共有」という技術が一般化し、言葉によるコミュニケーションがほとんど行われない近未来。私は言葉を話せない二歳のミオと表象共有した罪で起訴される。(第6回星新一賞予選落ち作品)
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!科學は悪か~愛するがゆゑにおこった悲劇
オーバー・テクノロジーによるコミュニケーション夥多をえがいたSFだ。
最初から憂鬱な話題で失礼かもしれないが、最近、某TV番組出演者が、Twitterなどによる罵詈讒謗にたえられずにみずから命をたつ事件があった。オーバー・テクノロジーとコミュニケーション夥多による悲劇は、すでに現実のものとなっている。
コミュニケーションの過剰による悲劇としては、グレッグ・イーガンの短篇「ふたりの距離」がある。これは、最早『意識の一致』という窮極のコミュニケーション技術ゆゑの悲劇であった。本作は、此処まで過激ではないという意味で、イーガンより地味だとおもわれるかもしれないが、愚生はゆゑにこそ、より現実に…続きを読む