なつかしい魔法少女もの深夜アニメの切れ味。

 魔法少女もの深夜アニメって「まどマギ」を境に少女と少女同士の物語がメインストリームになった印象が大きいのですが、この作品はそれ以前の「魔法少女と巻き込まれ一般人主人公のボーイミーツガール」タイプの物語。それもそのはず、放送時期がかつての魔法少女ものが隆盛を極めていた時期なのだから。
 今回、ノベライズを期にTVアニメ「魔法少女くおん」を初めて視聴したのですが実にリアタイ勢がうらやましくなるアニメーションでした。人間社会に潜むウィッチ、それを斬り伏せる和風の黒髪白服魔法少女・くおん。小さくても絶大な力を持つ彼女と、自分の存在に価値を見出せないながらも人として大切なものは分かっている主人公・昴一郎くん。
 対ウィッチ戦は手書き作画によるアクションシーンが今のアニメとくらべても迫力・外連味に溢れているし、昴一郎くんをくおんママが過保護なほどの庇護欲をほとぼらせる日常シーンはうらやましくも微笑ましい。それにしてもノベライズの描写からも思ったけれど製作陣は昴一郎の燕尾服やノベライズ最新話の女装といい、得体のしれない欲求の矛先を彼に向けているとしか思えないですね!


 上記の文章は本作の背景設定に全力で乗っからせて頂いた体裁を取っていますが、私の感じた魅力としては全て真実です!
 昴一郎の抱えた欠落とくおんの庇護欲、疑似親子とも揶揄される少年と少女の関係性、二人を「強火で推す」たまこちゃんの挙動、汚れ仕事をこなすかなめさんの「きょうい」、プロローグでくおんと切り結んでいた明らかに思想のえげつない少女、と盛り上がること間違いなしの要素ばかりです。これからも「視聴継続」していきたいと思います!!
 

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