「後悔」が魚のように泳ぐ釣り堀とかつて自分の父が釣った後悔の、三キログラムという重さ。
主人公は父が自分に後悔を重ねているのかもという重さを抱えながらも真っ直ぐ生きてきた、そして温かな家庭を作れたから彼の竿が引かなかったという事実に、とてもしみじみと感じいりました。
三キロという後悔を持ってしまったけれど、もっと後悔していたら子供だった主人公の体重に等しい重さになっていたかもと解釈すると、父もまた後悔を減じる生き方を精一杯していたのだろうかと思いました。
そして読者である私がこの釣り堀に糸を垂れたら、何が釣れるのか。その重さは。
そう考えると少し、怖くなります。