概要
俺が地球を登り続けていることの証人になってくれ。
さくらが道に出ると、男がうつ伏せの状態で頭の方に進んでいた。訊くと「地球を登っている」と。西こそが彼にとっては登るべき方向であると言う。そのパッションにあてられている内に、自分自身が人生の方向性を決められていないことが強く浮かび上がる。
一度は別れるが次の日、さくらは男に「人生をどうやって決めるのか」を問いに行くことに決める。
一度は別れるが次の日、さくらは男に「人生をどうやって決めるのか」を問いに行くことに決める。
私を見付けて頂き、読んで頂き、ありがとうございます。
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!あなたはアースクライマーを笑えない
地球を登る彼をあなたは笑うだろうか──。いや、そりゃあ笑うだろう。傍から見れば、地面を這っているようにしか見えないのだから。笑うなり、見て見ぬ振りと洒落込んで澄ませるなら未だ良し、最悪通報という選択肢だってあり得るやもしれない。
しかし、地球を登る男──アースクライマーのシゲさんは云う。
「そこに地球があるから、登りたい」
眩しいほどの笑顔で、"それ"は人生を懸けるに足ると断言する。
地球を登るシゲさんをあなたはバカだと思うかもしれない。しかし、ここで一旦立ち止まって考えてみてほしい。ここは小説投稿サイトなので──些か安直ではあるがあなたがプロの小説家になりたいと志していたとしよう。何千…続きを読む - ★★★ Excellent!!!突拍子もないことが下らないことにならないために
男は地球を登ります。山ではなく、地球そのものを登ります。一見意味不明な試みに、それでも心を惹かれ、男に人生の決め方を聞くお話。
「自分は〇〇をする」というシンプルな表現に、どれだけの思考と計画と決定が込められているか。
本気で取り組みながら、どれだけ臨機応変を差し込んで生きていたい人生をリアルに進んでいくか。
単純な熱意だけではない、詰め込んできたものがあるから、他人から見たら突拍子もないことも下らないことではなくなり、魅力や賛同が生まれるのでしょう。そして新しい結びつきや活力も。
言葉が個人的にザクザクと突き刺さりました。私もがんばります。