これぞ純文学、といった感じでした。まさに小説です。吉本ばななを思わせるような豊かな表現力を感じました。個人的に好きなタイプの文章です。ファンになりそう。
諸事情により更新ペースをセーブしています。 2022年から在英ジャーナリストになりました。朝日新聞や関連WEBサイトの取材記者、編集者としての勤務を経て独…
温度とか、湿度とか、明るさとか、風とか、光とか。静けさや賑やかさ、匂いまで。そういったものが伝わって来る作品にはなかなか出会えない。これを読めたのは運がいい。
ひとは矛盾のなかで呼吸をしている。《私》もあなたもわたしも。おとなになるということは矛盾を飲みこむことで、おとなになったというのは矛盾を味わえるようになることかもしれません。読んでいるとき、視線は…続きを読む
この物語に描かれるのは喜びではない。悲しみでもない。だけど感情が揺れる。笑うときにも泣くときにも震える、根っこのほうの感情なのではないかな、と思った。抱きしめられる温かさも、見守られる心強さも…続きを読む
新宿から西に行くのはこの私鉄なんだよね……というのはどうでもよく。素晴らしい「純文学」作品です。純文に入るにはここから入るといいでしょう。非常に洗練された文章、過不足ない表現、非常に自堕落なス…続きを読む
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