本作はなんと言っても魅力的な登場人物とそれぞれの能力を使った戦闘シーンが面白い!いかに能力で戦うか、そして相手の裏をかくか、読んでいて引き込まれます。
そして戦闘シーンの描写が圧倒的。
あまり書くとネタバレになってしまいそうですが、オススメシーンでは暗い灰色の空が読み手に向かって襲い来る錯覚を覚えるほどですよ!
それからぜひマリーちゃんに注目して下さい。かわいい、強い、大食……おっと、やっぱりこれ以上は読んでいただきたい!
主軸は主人公の学園生活での出会いや、生い立ちにまつわる復讐心、そして生き別れの妹の謎——雷の能力を武器に、彼は両親の仇に迫っていきます。
それを支える友人達と先輩や先生。
対するは異形の者——。
シリアスな中に、時折くすりと笑える話もあり、とても楽しめます。第一部まで完結しており、更に面白い番外編付き。そしていよいよ第二部がスタートしました。ぜひご一読ください!
内緒ですが私はマリーとシャウラ推しです。
2章のプロローグ(これを書いている時点での最新話)まで読み終わってのレビューです!
とってもバランスの良いファンタジー小説です。
バトル、友情、子弟関係、特殊能力、恋愛などファンタジー小説に期待するものが沢山入っているのに、全部が丁度良いバランスに組まれていて、大変読み応えがありました。
主人公にしっかりした目的があるので、読みながらしっかりとストーリーが進んでいくのを感じられます。
最新話まで中だるみなくサクサク読めました。
最後になりましたが、敵が魅力的なのもこの小説の魅力だと思います!
因みに私が一番好きなキャラはシリウスです☆
魔族と人が戦う世界において、魔族に抗するために異能を持つ者を育成する学園アステリア、その特異な学園の中でも戦闘部隊として選抜される対魔族能力科に所属するヒューズ、フレッド、マリー、レインたちを中心にこの物語は紡がれていく。
この作品の魅力はまずは主人公たちの戦闘描写が挙げられる。序盤では入学したばかりのヒューズの視点によって、フレッドの魅力でもある粗削りな戦い方、マリーの直接戦闘は不得手だが大地を荒野に変える程の光の異能、レインの攻防に優れた氷の異能、そしてヒューズ自身の雷の異能を我々読者は目の当たりにすることができる。それぞれの能力と性格がはっきりと分かれており、個性に応じた戦闘の展開は十分な説得性を以って楽しませてくれるだろう。
次の魅力は彼らの戦いを彩る教師のジンと敵役のアルフェルグだ。ジンは学園の教師として、少年たちを導き育成するのだが、謹厳実直な教師ではなく、ユーモラスで余裕のある性格をしている。その彼が戦いとなると魔族を圧し、頼もしい背中を少年たちに見せてくれるのだからたまらない。こういう大人がかっこいい小説は大賛成である。少年たちが成長し、未来を実力で勝ち取っていくのに、大人が情けないのでは読み手の大人がしぼんでしまう。この小説ではその心配はない。若い読者は主人公たちに共感し、大人はジンに自分が在りたい大人としての理想を託して読み進めることができる。
敵役のアルフェルグについても同様で、人族と比べて、魔族の衰退や立場に不満を持ち、劣勢な自分達を何とか挽回しようとする彼に、青年期の社会に対する不満と意気込み、挑戦などが重なり、つい応援をしてしまうのだ。未来のために後進を育てるジンと、ひっくり返せない秩序を築いた大人達に反抗するアルフェルグの視点で見るとこの物語はより深みを増すと思う。私達は主人公の少年たちの視点で大人と青年の戦いを体験することになるだろう。
また、狼王シリウスやシャウラなど、他の敵のキャラクターの魅力的を語りたいのだが、それは是非本文で読んで欲しい。敵は敵の道理があるのだ。
そして番外編を楽しんで欲しい。これを読んで私のこの小説で一番好きなキャラクターはジンとロシェになった。長編小説を読了した後、こういうキャラクターの深堀をされると小説を読み直さないわけにはいかないではないか。新たな解釈に嬉しい悲鳴を上げながら本編をもう一度読み直した私が保障する。
アステリアの白雷は第二部の構想があるとあとがきに書かれているので続きを楽しみに待ちたい。これからこの小説を読む人は私と同じ気持ちになるはずだ。
熱い王道を感じる作品って、いいですよね!!
異能学園アステリアでも、数少ない能力を持つ者だけが所属する事を許される対魔族能力科に入学した、雷異能を持つヒューズ。
彼は両親を魔族に殺された経緯を持ち、その仇を討ちたいと決意していた。
そんな中。同じ学科でそれぞれ一癖も二癖もある、同じ異能の力を持つ同級生、フレッド、レイン、マリーと知り合い、教師のジンや、先輩のロシェに鍛えられつつ、人間を滅さんとする魔族との戦いに挑んでいく、という物語。
勿論注目はバトルシーン!
各生徒の持つ異能の力は、ある者堅実で。ある者は派手で、と色々あるわけですが。
戦いの中で負けたくない強い思いで己の技を進化させるヒューズ君もそうですが。
誰かに憧れ、誰かを助けたいと戦う彼らの決意が魅せる、命懸けのバトルは熱いもの。
そして魔族側も、人を滅ぼさんとする相手もいれば、人に情を向ける物もいる。
そんな彼らがどのように交錯し、戦うのかも見所となっています。
ヒューズの両親の仇の謎や、嫌いあう仲間との共闘、個人の因縁めいた戦いの結末など、様々な謎や熱い展開もある本作。
文章もライト過ぎず、だけども重厚過ぎず読みやすさもあって、一気読みもしやすいです。
バトル系を読みたいあなたに是非オススメですよ!!