形容しがたいが出来るんだろう、陰陽師だから。


 平安に生きる高名な陰陽師、賀茂保憲。

 安倍晴明の師匠とも呼ばれる彼は、その類稀なる能力でサクラにも引っ掛からず、快適な女漁りライフを送ってきた。

 そんな彼でも弘法にも筆の誤りと言うべきか、うっかりメリーさんの電話に出てしまい……



 これは平安時代の物語である。

 賀茂保憲は900年代の人物であるが、電話やメリーさんやブラジルが登場してくる。

 なんでだよ、と思われるかもしれないが、能力の高い陰陽師だから仕方がない。

 平安貴族を思わせる、雅なメリーさん対策にも注目したい作品だ。